小田原の消防職員、同僚に飲酒運転見つかるも検知器故障 その後発覚、市が処分

職員4人の懲戒処分を謝罪する小田原市幹部=1日、同市役所

 神奈川県小田原市と市消防本部は1日、職員4人を停職などの懲戒処分にしたと発表した。停職3カ月の消防職員は飲酒運転を同僚に見つかったが、職場のアルコール検知器が故障していたため警察にも届けていなかった。

 市消防本部によると、足柄消防署の男性消防士(48)は7月、前夜から飲酒し、翌朝に酒気が残ったまま私用で乗用車を5キロほど運転。職場近くに車を止めた際、同僚職員がふらつく男性を見つけた。男性は職場の検知器で呼気検査を求められたが検知器が反応しなかったため警察に通報されることもなく、そのままタクシーで帰宅したという。

 その後に検知器が故障していることが発覚し、男性も飲酒運転を認めたことから同本部は停職3カ月とした。道交法で義務づけられている公用車運転前のアルコールチェックが空文化していたことにもなり、同本部は「検知器の管理が不十分で、同僚をかばい合う心理から警察に通報しなかったことも適切ではなかった」と謝罪した。

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