最大4人の協力型アクション「ギャング オブ シャーウッド」を先行プレイ!独特なロビン・フッドの世界で独裁者に立ち向かえ

3gooより2023年11月2日に発売されるPS5版「ギャング オブ シャーウッド」のプレイレポートをお届けする。

本作は“シャーウッド”の名が表すとおり、イギリスを中心に愛されてきた英雄譚「ロビン・フッド」をモチーフとした最大4人の協力型アクションゲームだ。スチームパンク風に表現された独特の世界を舞台に、圧政を強いる悪代官を倒して民衆を救うのが目的となる。

道化師「アラン・ア・デイル」の語りによれば、十字軍遠征から帰還したリチャード王が呪われた宝石「獅子心」を狙うノッティンガムの悪代官に倒されてしまった。この獅子心には物質を作り替える大きな力が秘められていて、それによって巨大な飛空戦艦や砲台を生み出し、民を武力で支配している。アラン・ア・デイルはこの状況を憂い、人形劇で民衆に立ち上がるよう訴えているようだ。

そんな悪代官に対抗しているのがシャーウッドの森、メジャーオークを拠点に活動している反乱軍で、プレイヤーは弓使いの「ロビン」、磁気ダガーを扱う「乙女マリアン」、大きな棍棒を振り回す聖職者の「タック修道士」、徒手空拳で敵を圧倒する拳闘士「リトル・ジョン」という4人の英雄と共に敵の軍勢と戦っていく。今回は発売前のプレイとなったため体験することはできなかったが、本作の醍醐味はチームメンバーと息を合わせた連続コンボや役割分担などの協力プレイにある。プレイフィールはソロプレイでのものとなるが、マルチプレイを念頭に置いて読み進めてほしい。

なお、本作は製品版相当のバージョンでプレイしているが、実際にリリースされたものとは挙動が異なる場合がある点に注意してほしい。

■金貨を民衆に分け与えて評判を高め、キャラクターをカスタマイズ

本作はストーリーに合わせた複数のフィールドで構成されている。敵を倒しながらフィールドを進み、最後に待ち構えるボスを倒せばクリアで、さらに次のフィールドへ進むというサイクルだ。フィールド内は最終的にたどり着く先にこそ違いはないが、体の細いロビンとマリアン、または力のあるタック修道士とリトル・ジョンしか通れないルート、見落としがちな脇道などもあるので注意深く進もう。ときには特定のオブジェクトを破壊する、砲台を指定位置まで移動させる、一定時間生き残るなどのギミックも登場する。拠点も含め、アイコンが出る場所ではワイヤーで空中をショートカットすることも可能だ。

行く手を阻む敵を倒す、宝箱を開ける、フィールド上のオブジェクトを破壊するなどで金貨を入手でき、入手した金貨量に応じてクリア時に反乱軍の評判が向上。一定の評判に到達するか、ストーリーを進めるごとに新たなスキルやコンボ、装備のビジュアル変更といった要素がアンロックされていく。金貨の入手量はフィールドでいかに敵をうまく倒し、高評価を得たかによって変動するので、コンボなどを叩き込んで素早く倒すほどいい。敵に囚われている民衆を救い出す、壁に貼られた手配書をはがすといった行動でも評判がアップする。

フィールドでは一定距離ごとに「チェックポイント」があり、ここにたどり着くと「ギャングレベル」がアップして体力ゲージが増加。このギャングレベルは各フィールドでしか適用されず、挑むたびに最初からやり直しとなる。ある程度キャラクターの育成が進めば体力を回復する手段も増えてくるが序盤は乏しく、まずはいかに攻撃を受けずにチェックポイントまでたどり着けるかがポイントとなるだろう。ソロプレイの場合は倒れてしまうとそのフィールドで入手した金貨を消費して復活するか、攻略を最初からやり直すかの選択になる。金貨を大量に消費するほど復活時の体力ゲージの戻りも多くなるので、状況に応じて決めていこう。

また、フィールドにはプレイヤー側に有利なトラップも用意されている。敵が範囲内に近づくとトラップ名が表示され、□ボタンをタイミングよく押すとハチの巣が頭に覆いかぶさる、フタが開いて穴に落ちる、シャンデリアが落下するなどで敵に不利な状況を作り出せる。時折どこからか飛んでくる砲撃や採掘現場で稼働するドリルの範囲内へ敵を誘導すれば効果的にダメージを与えられるシチュエーションもあり、狙いがうまくハマった瞬間はコンボが決まったときとは違った爽快感がある。

ストーリーを進めていくと、雄牛のような装甲車を破壊する「キメラタンク討伐戦」、ストーリーに登場するボスと連戦する「独裁者の闘技場」、敵のラッシュから30ウェーブを生き残る「背水の陣」といったバトルも解放される。なかでも背水の陣は、ノーマルの難易度でもかなり歯ごたえのあるラッシュバトルだ。

ストーリーを進めている場合は宝箱から「アーティファクト」という装備アイテムを入手でき、そのフィールド中のみとなるが戦力を底上げできる。しかし、このチャレンジ的な要素ではアーティファクトが登場せず、ストーリー中に1回の戦闘で1~2体程度しか出現しない中ボスクラスの敵が5体くらいまとめて出てくることもある。なかでも周囲の敵を無敵にする兵士が団子状態で出てきたときは、ソロプレイではなかなか攻撃がとおらず、頭を抱えてしまった。こちらは役割分担できるマルチプレイでこそ、もっともやり応えを感じられるステージになりそうだ。

このほか、フィールドには何らかの目的を持った民衆もいて、話しかけると拠点でサブクエストを受注できるようになる。フィールド内の探索が必要なものからアクションを求められるものまで色々と用意されているので、やり込み要素として楽しむといい。

■4人のキャラクターをベースに、自分なりのスタイルを極める

各キャラクターの主な攻撃手段は、主にR1ボタンの「軽攻撃」、R2ボタンの「重攻撃」、十字キー上ボタンの「反乱本能」、△ボタンの「反乱スキル」といった4つに分けられ、L1ボタンで防御、○ボタンで回避、×ボタンでジャンプ、×を2回押すと空中ダッシュができる。攻撃手段には攻撃に追加で回復性能をプラスする、手数を増やすなど手応えの異なる複数のタイプが用意されているので、アンロックした後は好みや挑むステージに応じてセッティングしていこう。

ロビンは弓使いのとおり遠距離攻撃が得意で、軽攻撃の長押しや重攻撃コンボなどで「スターアロー」を錬成し、軽攻撃のコンボなどで「シャイニングアロー」を放つとスターアローが起動して大ダメージを与えられる。基本的にオートロックオンで攻撃できるがL2ボタンを押すと手動のエイムも可能で、ヘッドショットを狙うとより高いダメージを与えられる。

マリアンは通常の軽攻撃・重攻撃は鞭を操るような近~中距離攻撃ができ、手動のエイムモードに切り替えると軽攻撃でロビンのように「磁気ダガー」での遠距離攻撃が行える。磁気ダガーを投げると敵にスタックされていき、エイムモード+重攻撃のフラックス攻撃を行うとスタック数に応じた大ダメージを与えられるのが特徴だ。

タック修道士は軽攻撃・重攻撃の長押しでチャージ攻撃が行える。一見テクニカルなタイプに思えるかもしれないが、チャージ時間はそれほど長くなく、チャージ主体のキャラクターにありがちなクセの強さは意外と少なく感じた。タック修道士とリトル・ジョンは重いものを持ち上げ、敵に投げつける特殊操作も行える。

リトル・ジョンは軽攻撃をテンポよく行うと「ヒートポイント」が付与され、その状態で重攻撃を放つと「オーバーヒート攻撃」を繰り出せる。タイミングにクセはあるが、うまく扱えばほかのキャラクターよりも高ダメージをたたき出す強力な攻撃を放つことができる。

反乱本能と反乱スキルの使用には、敵への攻撃などでたまる「反乱ゲージ」が必要となる。反乱本能は各キャラクターごとに固有の攻撃が可能で、体力が回復しつつ攻撃力もアップ。ゲージがゼロになるまで反乱スキルも使用できるので、不利な状況からでも一気に逆転できる。なかでもタック修道士の反乱本能は周囲の味方の体力を回復し、被ダメージも軽減する。ソロプレイではあまり恩恵を感じにくいが、マルチプレイの際は必ずいてほしい存在だ。

反乱ゲージは、一定のHPまで減らした敵をR1+R2ですぐに倒せる「反乱テイクダウン」にも使用する。反乱テイクダウンは金貨を多く手に入れる手段にもなるので、反乱ゲージに余裕があればどんどん狙っていこう。

キャラクターの強化要素で真っ先に解放しておきたいのは、アーティファクトの装備数増加だ。フィールドで手に入れる装備品のアーティファクトには防御力が高まるもの、敵を攻撃すると追加効果があるもの、攻撃するとわずかに体力を回復するもの、クリティカル率がアップするもの、反乱スキルのゲージ量をアップさせるものなど内容はさまざま。このアーティファクトの有無によって戦闘の難易度はかなり変わるので、ソロプレイで厳しいと感じたら有用なアーティファクトが引けるまでチャレンジしてみるのも手段のひとつ。宝箱に入っている種類はランダムだが、クリア時に金貨へ変換されるので、不要なものでも可能な限り入手するに越したことはない。装備しきれないアーティファクトは宝箱に戻るので、マルチプレイの際は譲り合うことができそうだ。

このほかにも、より複雑なコンボを可能とする「技術」や、反乱スキルのゲージ増加などステータス自体の底上げも行える。新たな技を獲得した際のトレーニングモードも充実していて、特定の敵を倒す腕試しのような項目もある。アンロックしたあとは拠点でひととおり試しておこう。

ちなみに、反乱軍全体の評価は4キャラクターで共通となるが、手に入れた金貨はそれぞれのキャラクターでしか使用できない。例えば使い慣れたキャラクターで金貨を多く手に入れ、あまり使っていないキャラクターの強化に使うといったことはできないので注意しよう。

今回のプレイでは、筆者は平均的な難易度でひととおりクリアした。フィールドの総数こそ多いほうではないが一つひとつがかなり広く、じっくり探索すればかなりのボリュームとなる。簡単な難易度も用意されているので、世界背景が気に入って遊んでみたいアクション初心者でも問題なく遊べるだろう。逆に高難易度は敵の強さが各段に跳ね上がり、襲ってくる数もかなり増えるので一筋縄ではいかない。だからこそ、マルチプレイで駆け抜けられればかなりの爽快感を得られそうだ。スキルの組み合わせでも操作感が大きく変わるので、挑むフィールドに合わせて最適解を探す楽しみもあるだろう。

とくにストーリー周りで個人的に気に入ったのは、マリアンの存在感だ。本作のマリアンは悪代官の一族に生まれた唯一の女性で、親兄弟の悪行を心の底から憎んでいる。セリフの端々から感じられる憎悪はかなりのもので、身内を手に掛ける葛藤もためらいもなく「絶対に許さない!」という強い意志に満ちているのが清々しかった。ロビンたちにもそれぞれ悪代官と戦う理由や過去があるが、ゲーム開始直後はお互いに深くは踏み込んでいないようで、戦闘中の会話で明かされる部分や、特殊なアイテムを手に入れると語られる要素もある。日本語字幕もしっかりと作り込まれていたので、アクション性やストーリーが気になったプレイヤーはぜひ遊んでみてほしい。

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