徴兵逃れ汚職、一斉摘発 国外脱出百人あっせんか

ウクライナ東部ドネツク州で訓練するウクライナ兵ら=10月30日(ゲッティ=共同)

 【キーウ共同】ウクライナ保安局は1日、国内の徴兵事務所職員らが徴兵逃れをあっせんする見返りに高額の賄賂を受け取っていたとして、関連組織を一斉に摘発したと発表した。少なくとも100人の国外脱出を手助けする計画だったとみている。

 ウクライナでは徴兵逃れと関連した汚職が深刻化。ゼレンスキー政権は各州の徴兵責任者である軍事委員を全州で解任し、組織改革を進めているが、状況は改善していない。

 捜査機関によると、徴兵逃れのあっせんは、キーウ州の元軍事委員が主導。キーウ周辺の少なくとも七つの地域と西部ザカルパチア州の徴兵担当者に指示し、依頼者が健康上の理由で兵役不適格との証明書を作成させていた。

徴兵事務所に足を運ぶよう呼びかける、ウクライナ国防省が始めたキャンペーンのポスター(同省提供・共同)

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