福井県の「はぴコイン」始動 給付金支給に活用、ボランティア活動でポイント付与も

写真を拡大 はぴコインを活用した2023年度の事業
「ふくい はぴコイン」をPRするのぼりを設置する加盟店=10月31日、福井県福井市の西武福井店

 福井県内自治体の給付金受け取りやボランティア活動などで付与されるポイントを買い物に利用できる県のデジタル地域通貨「ふくい はぴコイン」の運用が11月1日、始まった。福井新聞社と福井銀行の共同出資会社「ふくいのデジタル」が提供するスマートフォンアプリ「ふくアプリ」を使ったキャッシュレス決済。県のプレミアム付き地域商品券の販売などの事業が年内に始まり、県内加盟店約3千店で利用できる。

 はぴコインは地域経済の活性化や地域活動の参加促進、行政による給付金支給の迅速化・経費削減などが目的。ふくいのデジタルによると、県内全域を対象としたデジタル地域通貨の基盤構築は全国でも珍しい。

 利用希望者はふくアプリをダウンロードし、個人情報を入力して登録する。1ポイント=1円換算で加盟店で使用できる。現金チャージ機能が使える事業は当面ない。

 本年度のはぴコイン活用事業は現時点で6件あり、さらに増える見通し。県はスタートキャンペーンでお得なプレミアム付き地域商品券を販売するほか、子育て世帯を対象に「ふく育ポイント」として18歳未満の子ども1人につき1500円分のポイントを付与する。

⇒【解説】福井県プレミアム付地域商品券の応募方法を詳しく

 加盟店からは年末年始の消費喚起策として期待する声が上がる。西武福井店(福井市)は、はぴコインのぼり設置などの準備を進めている。担当者は、お歳暮やおせちの購入利用に期待を込め「事業が始まるタイミングが良い。物価高だが、(はぴコインの)ポイントを活用した消費が広がってほしい」と話していた。

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