ラファ検問所からエジプトへ
国境なき医師団(MSF)の海外派遣スタッフ22人全員が11月1日、パレスチナ・ガザ地区からラファ検問所経由でエジプト国境を無事通過した。10月7日以降、同地区からの退避はできない状況が続いたが、今回、外国籍保持者と国際援助団体職員の越境交渉が行われた。 また今回、重傷の患者が治療を受けるためにガザを離れることが許可された。しかし、包囲下にあって医療へのアクセスが制限されているガザには、まだ2万人以上の負傷者が取り残されている。
MSFはガザでの人道・医療援助活動を進めるため、専門医療チームを含む新たな海外派遣スタッフのチームを編成し、状況が整い次第ガザに送る準備を整えている。
改めて、即時停戦を求める
一方、医療施設や医療従事者の最も基本的な保護が保証されていない中、MSFのパレスチナ人スタッフの多くは、病院やガザ地区全域で救命医療を提供し続けている。 約300人に上るMSFのパレスチナ人スタッフとその家族を含む、約200万人のパレスチナ人がいまだ砲撃下のガザに閉じ込められている状況だ。
ガザからの退去を望む人びとは、遅滞なく退避を許可されなければならない。また、その後の帰還の権利も同時に認められる必要がある。さらに、現地の緊急に必要とされるニーズに対応できるよう、医療物資と人員をただちにガザ地区に送らなければならない。 MSFは改めて、即時停戦を求める。 病院の機能がひっ迫し、医療体制の完全な崩壊に直面しているガザに、今すぐ必要な人道物資とスタッフの投入を許可しなければならない。