最も奇妙な理由で保険金請求したペットに贈られる「ハムボーン賞」 今年は「ソファに挟まった猫」が受賞 アメリカ

猫に気づかずベッドを畳んだところ…

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ニューヨークで飼い主と暮らす猫Gilesが、このたび第15回「ハムボーン賞」を受賞しました。この賞は、思わぬペットの事故に注意をしてもらうとともに、保険加入の大切さを知ってもらうため、米国の保険会社「Nationwide」社が、ユニークな保険金請求に対して毎年贈っているものです。

テレビ番組「バフィー 〜恋する十字架〜」(Buffy the Vampire Slayer)の登場人物からその名がつけられたというGiles。ニューヨーク市の保護施設にいたところを引き取られ、飼い主のReidさん・Kaitlynさんと一緒に、都心のアパート生活を楽しんでいます。

義母が一晩泊まりにやって来たときに起きた事故の経緯を、Reidさんに説明してもらいました。

「義母が『ごめんなさい。どういうわけか、猫がソファに挟まってしまったわ』というのです。猫が下に潜んでいたことに気づかずソファーベッドを折り畳んでしまい、ばね仕掛けで閉じたマットで、猫が頭を強く打ってしまったようです。幸い、近くに信頼できる動物病院があるので、すぐに診てもらいました。重傷ではなく、数針縫ってもらっただけでした」

日常の暮らしの中に危険が

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以前、動物病院で高額な医療費を支払った経験から、2人は将来に備えてペット保険に入っていました。Kaitlynさんの職場では、同社のペット保険を福利厚生として選べることになっていたので、ラッキーでした。

「今回の事故からも、日常の暮らしの中に、ペットへの危険が潜んでいることがわかります。飼い主さんの迅速な行動と、動物病院の適切な治療で、この猫が速やかに回復できたことは、とてもうれしいです」というのは、同社の副社長兼ペットの健康・医療責任者を務めるJules Benson医師です。

同社は2023年9月に最終審査に残った10件から、一般投票で「もっともユニークな事例」と、次点2件を選びました。その結果、Gilesと飼い主に「ハムボーン賞」のトロフィーとギフトカード、気に入った動物慈善団体を選んで猫の名前で寄付金を贈る権利が与えられました。

次点に選ばれたのは犬2頭

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次点に選ばれたのは、ラスベガスに住むバグ犬Jaxで、手術後に布団の中でくつろいでいたら熱中症になってしまった事故でした。

もう1匹はアナハイム在住のラブラドールレトリバー犬、Sunny。この犬は自分の入っていたクレート(ハウス)を小刻みに動かして1メートル半ほど部屋を横断し、携帯電話の充電コードを3本も飲み込んでしまいました。

2頭の家族は、それぞれギフトカードと寄付金を贈る権利を手にしました。

「ハムボーン賞」は、冷蔵庫に入り込んで出られなくなり、家族が見つけるまでに、クリスマス用の骨付きハムを全部食べてしまった犬の事例から命名されたものです。この犬が発見されたときはやや低体温症でしたが、そばにはすっかり舐めてきれいになったハムの骨の部分だけが残っていたそうです。

候補になった10件のペットは、いずれも回復して元気です。もちろん、治療費は同社の保険から支払われました。

出典:New York City kitty stuck in a sofa receives Hambone Award for most unusual pet insurance claim

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