正六角形の編み目のかごどうやって作る? 京都・京丹波の高校でプロの技学ぶ

小林さんの手本を熱心に観察する生徒たち(京丹波町豊田・須知高)

 地元の伝統工芸作家から竹細工を学ぶ授業が、京都府京丹波町豊田の須知高校であった。生徒たちはプロの技を間近で見て学びながら、正六角形の編み目が特徴の「六ツ目かご」作りに励んだ。

 美術の授業の一環で初めて実施し、竹細工職人の小林道幸さん(64)が講師を務めた。小林さんは同高食品科学科の元教員で、退職後に竹細工職人の道へ進んだ。町内産の竹にこだわり、同町高岡のアトリエで創作活動に取り組む。

 授業には3年生8人が出席。幅4ミリ、厚さ0.4ミリで長さが異なる18本の竹ひごを水でしめらせて柔らかくし、編み目が六角形になるように、編み込んだ。

 竹ひごを折り曲げて立体感を出す作業では、小林さんがカゴの丸みを形作る様子を手本で見せ、生徒たちは複雑な編み方を熱心に観察していた。

 参加した生徒(17)は「想像以上に難しかったが、何とか編み進められた。ゆっくり丁寧に仕上げていきたい」と話した。

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