米坂線列車、台車を搬出 JR東新潟支社、今泉駅(長井)で公開

大型クレーンを使ってトレーラーに積み込まれる車両の台車部分=長井市・JR今泉駅

 JR東日本新潟支社は2日、昨夏の豪雨災害により一部区間の運休が続く米坂線の今泉駅(長井市)で、修理が必要な列車の台車部分の搬出作業を報道陣に公開した。大型クレーンで車輪の付いた台車部分と車体部分を切り離し、トレーラーで新潟市内の車両基地に運んだ。

 台車部分を新潟市内に移動させる必要があるための対応。坂町(新潟県村上市)―今泉間は橋梁(きょうりょう)の崩落や盛り土の流出などで線路が寸断され、今泉―米沢間は運行しているものの、米沢からの奥羽本線は上下線ともレール幅が異なるため、鉄路でなくトレーラーで運ぶことになった。

 運行車両4台のうち、対象となる1台で、作業員が車輪の付いた台車部分と車体部分を切り離した後、車体部分を大型クレーン2台でつり上げ、別の台車の上に移動。続いて、線路に残った5トンと3.7トンの二つの台車部分をクレーンでつり上げ、トレーラーに積み込んだ。車体部分は保管場所に移送した。

 新潟支社によると、搬送先の新潟車両センターで摩耗した車輪の切削加工などの修理を施した上で、米坂線の車両に用いるという。

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