男性育休、中小に奨励金 1人当たり最大40万円 茨城・つくば市

つくば市役所=同市研究学園1丁目

茨城県つくば市は2日、男性従業員が育児休業(育休)を取得した市内中小企業に対し、1人当たり最大40万円を支給する奨励金制度を新設したと発表した。男性従業員が2週間以上の育休を取得した場合に、日数に応じて10万円から40万円を支給する。男性従業員が育休を取得しやすい職場環境の整備を促進するのが狙い。こうした制度は県内自治体で初めて。

市産業振興課によると、対象は同市内に事業所があり同市民を雇用する中小企業。10月1日以降に2週間以上の育休を取得し、職場復帰後も市内事業所で1カ月以上勤務している従業員を雇用していることなどが条件。11月15日から申請を受け付ける。

奨励金は、2週間以上4週間未満10万円▽4週間以上8週間未満20万円▽8週間以上12週間未満30万円▽12週間以上40万円-で、男性従業員が取得した育休日数に応じて支給する。1社当たりの上限は100万円。男性従業員の代替従業員の確保に要した経費を10万円を上限に別途上乗せする。

市は9月の市議会定例会に2023年度一般会計補正予算として関連費約3300万円を計上した。

市が今年3月に市内の中小企業にアンケートを実施したところ、配偶者が出産した男性従業員がいる122社のうち、約半数の61社が育休を取得した従業員がいなかった。

五十嵐立青市長は「事業者側に支援することで、当然のこととして男性の育休を取れるようになってほしい」と述べた。

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