〈県中学駅伝続報〉中郷、上越勢の悲願達成 23年ぶりに全中つかむ 県中学駅伝

トップでゴールした岡田選手と抱き合う中郷の選手たち。左は関原監督。涙の抱擁となった

全国中学校駅伝の出場を争う県中学駅伝が2日、小千谷市内で行われ、男子の中郷が初優勝、上越勢としても23年ぶりの制覇となり、悲願を果たした。大会は各地区代表の男子48チーム、女子47チーム(1チーム棄権)で争われた。

アンカー岡田幸輝(3年)が、3連覇を狙ったライバル十日町南との19秒差を逆転し、逆に26秒差をつけてゴールに飛び込んだ。うれし涙を浮かべる仲間と力強く抱き合った。関原駿監督(39)は「上越地区としても22年間閉ざされた全中駅伝の切符をつかむことができた」と熱い思いを表した。

1区杉山丈慈(3年)がトップと4秒差の2位と好発進。エースが集まる2区で宮尾大稀(3年)が粘ると、3区で岡田と並びWエースの山崎玲士(3年)が区間2位で2人抜きし2位に浮上。4区相浦友哉(2年)、5区川久保駿(3年)が共にトップと19秒差でつなぎ、最終区の岡田が残り1キロ付近で逆転に成功した。

メンバーは陸上長距離の山崎以外、スキー部や軟式野球部、硬式野球クラブのメンバー。夏に「駅伝部」を結成し、走り込みを重ねてきた。7月末の長野県白馬村でのトレランレースで十日町南に歯が立たず、「十日町南を倒さない限り全国はない」(関原監督)と照準を定めた。

学校近くにウッドチップのような起伏コースがある「中郷の地域性」に加え、「徳を積む」とレース後は会場のごみ拾いを率先し、チームを成長させてきた。

一昨年の3位など、着実に実績を重ねつかんだ初の出場権。山崎主将は「先輩たちの悔しい思いを背負って頑張った。ここで終わりじゃないので、県の代表として中郷らしくフレッシュな走りをしたい」と意気込んだ。

上位と上越勢の結果は次の通り。

【男子】

▽6区間18・3キロ (1)中郷(杉山丈慈、宮尾大稀、山崎玲士、相浦友哉、川久保駿、岡田幸輝=区間賞)1時間1分20秒(2)十日町南1時間1分46秒(3)十日町1時間2分56秒(10)新井(小嶋心哉、亀井瑛人、田中晟悟、岡田綾汰、池田彬久、岩崎蒼琉)1時間3分50秒(32)板倉(鈴木改汰、宮腰孝太、山田夏希、藤巻健太、安原輝、山崎友親)1時間7分10秒(48)糸魚川(木嶋羽空、塚田健太、安田優希、堀口健丸、鈴鹿湊斗、水島琉生)1時間11分46秒

【女子】

▽5区間12・6キロ (1)五泉北48分29秒(2)十日町南48分39秒(3)佐渡中等50分32秒(5)新井(池田理紗、石田心優、竹内絢菜、永井そら、相浦依莉紗)51分7秒(12)妙高高原(後藤ゆいか、椎葉海絵、岡田雫、内田優来、野呂梨渚奈)53分14秒(20)上越教育大附属(山田咲希、秋山綺子、池田寛菜、濁川ひなた、ノゲイラ愛子)54分2秒(21)中郷(内田桜葉、丸山瑠那、大野由乃、大野夏夕、岡田結)54分20秒(22)板倉(梅北芽吹、猪俣由菜、宮腰桜空、井澤優芽、須崎夢彩)54分31秒(24)糸魚川(山岸花穂、松澤帆花、高井蝶奈、渡邉虹美、田上瑠花)55分10秒(34)城東(中川実音、澤田珠実、寺島佑菜、谷口璃奈、松野凛花)56分41秒

◇女子の新井が 5位に入賞

○…女子の上越勢は地区大会を制した新井が5位に入賞。2区以降4、5位の上位でつないだ。1、2年生で組み、アンカー相浦依莉紗(2年)は「目標の入賞ができてうれしい。みんながベストな走りができた」とし、来年はさらに上の目標を挙げた。女子は五泉北が初優勝した。

悲願の初優勝を果たした中郷メンバー。前列左から区間順に杉山、宮尾、山崎、相浦、川久保、岡田、後列左から関原監督、控えの南雲晴陽、南雲朝陽、竹内颯汰

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