秋の褒章 栃木県内から14人と1団体 藍綬褒章受章 天鷹酒造 尾崎宗範さん

さまざまな分野で功績があった人に贈られる秋の褒章の受章者が発表され栃木県内からは14人と1つの団体が受章しました。

ことし秋の褒章を受章したのは全国で684人と26の団体です。このうち県内では、ボランティア活動で功績のあった人に贈られる緑綬褒章に1人と1つの団体が、長年その道一筋に打ち込んできた人に贈られる黄綬褒章に2人が選ばれています。また、公共の利益に尽力した人に贈られる藍綬褒章には11人が選ばれ、県内からは合わせて14人と1つの団体が受章しました。

藍綬褒章を受章した天鷹酒造の社長尾崎宗範さん63歳です。天鷹酒造は1914年に大田原市に創業した100年以上を誇る老舗の酒蔵で尾崎さんは酒問屋の勤務経験を経て26歳の時に実家に戻り以来およそ40年に渡り酒造りの道を歩んできました。

世界に認められる日本酒をつくろうと有機栽培による酒米を使った日本酒造りを開始し日本、EU、アメリカの3つの有機認定を取得。有機日本酒を扱う酒蔵は全国でも数えるほどといい尾崎さんの手掛けた日本酒はこれまでに全国新酒鑑評会で3度、金賞を獲得し今では名実ともに世界へと販路を広げています。

2019年には県内の酒蔵で構成する県酒造組合の会長に就任。栃木の酒を全国に広めようとした矢先新型コロナの感染拡大により消費が落ち込みましたが酒蔵同士が手を取り合い会長としてこの難局を切り抜けてきました。今ではキャラクターとコラボレーションした日本酒を発売するなどファン層の拡大にも力を惜しみません。また、県内の若い杜氏や酒蔵の活躍にも目を細めます。

原料となる酒米の自社生産にも乗り出した尾崎さん。近くの農家から水田を借り受け地域一体となった安心でおいしい酒造りで大田原を世界にアピールしたいと意気込んでいます。

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