【MLB】 イアン・ケネディが引退 11年最多勝、リリーフでも活躍し、今年世界一に

写真:引退を表明したイアン・ケネディ

昨日、日本時間11月2日に、レンジャーズがワールドチャンピオンに輝いて終わった2023年シーズン。今日からオフシーズンが始まったが、早くもネルソン・クルーズらベテランの引退の報が届いている。

メジャー17年目のベテラン右腕イアン・ケネディも引退を決断した選手の1人だ。今年はレンジャーズでプレーし、故障の影響でプレーオフには出場できなかったものの世界一の歓喜の輪に加わったケネディは、試合終了後に地元メディアに引退を告げた。ケネディは地元メディア『スポート・リレイ』に「これ以上の終わり方はない。この感情は超えられない」と、自身初の世界一に浸っていた。

2006年ドラフト1巡目(全体21位)でヤンキースに指名されてプロ入りを果たしたケネディは、球団屈指のプロスペクト(有望株)に成長した。ドラフト翌年の2007年に22歳でデビューを飾ってからは足踏みが続いたが、2009年のオフシーズンのトレードが転機になる。

ケネディはカーティス・グランダーソン、マックス・シャーザーらが絡んだ、ヤンキース・タイガース・ダイヤモンドバックスの3球団による三角トレードでダイヤモンドバックスに移籍する。そして迎えた2010年には25歳で32先発・194回をクリア、9勝をマークしてメジャーに定着した。

続く2011年はケネディにとってキャリアイヤーとなった。21勝をマークして最多勝を獲得、防御率2.88を記録し、サイヤング賞投票でも4位に入った。ケネディや、ジャスティン・アップトンら若手スターの活躍に牽引され、Dバックスはこの年地区優勝を果たしている。

その後は2011年のようなエース級の活躍は再現できなかったものの、フライ系のイニングイーターとして活躍を続けた。

トレードでのパドレス加入を経てロイヤルズにFAで加入すると、先発投手として不調に陥ってからはリリーバーに転向する。リリーフ転向後はホップするように変化する4シームを高めに集める現代的なスタイルを身に着け、5シーズンで66セーブを挙げた。

結果的に現役最終年となった2023年は16登板で防御率7.16という成績だった。

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