同じヒグマが連続襲撃か 北海道、不明者の免許発見

 北海道南部の大千軒岳(1072メートル)で10月下旬に入山したとみられる20代男性が遭難した事故で、発見された性別不明の遺体の近くに残されていたリュックサックの中に男性の運転免許証があったことが3日、道警への取材で分かった。

 松前署によると、付近でヒグマの死骸も見つかった。10月31日に入山し、クマに襲われた消防署員3人が「ナイフで刺した」と話していることから、同じヒグマが連続して襲撃した可能性がある。

 男性は友人に「10月29日から1人で山に行く」と伝えた後、行方不明となった。見つかった遺体には土や枯れ草がかけられていた。ヒグマは獲物を土などで隠す習性がある。同署は身元や死因を特定するため、4日に遺体を司法解剖する。

 遺体から数十メートル離れたところで死んでいたヒグマは体長約1.5メートル。31日午前9時半、近くの登山道を歩いていた消防署員3人がクマに襲われ、2人が負傷。クマは登山道の下の方から現れ、ナイフで刺されると、下がっていったという。

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