戦国武将の気分で手紙を書くと 京都・向日の小学校で「戦国時代へタイムスリップ!」

戦国武将のように、書状をしたためる子どもたち(向日市物集女町・第2向陽小)

 室町から戦国時代に乙訓地域を治めた武士集団「西岡(にしのおか)衆」についての体験学習「戦国時代へタイムスリップ!」が、京都府向日市物集女町の第2向陽小学校で開かれている。市内の小中学生18人が戦国武将になった気分で書状をしたため、楽しみながら地域の歴史に触れた。

 府などでつくる「KYOTO地域文化をつなぐミュージアムプロジェクト実行委員会」の事業で、市では初めての開催。文化資料館や、地域の教員でつくる「京都乙訓ふるさと歴史研究会」が協力している。

 同研究会の中西昌史会長(第2向陽小校長)と、同資料館の玉城玲子館長が講師を務めた。織田信長らの書状や古文書に記されている乙訓地域の武士の名前やサインである花押(かおう)について写真を見せながら紹介。武士たちが書状をやりとりし、村同士の調整や取り決めをしていたと教えた。

 児童や生徒たちは、当時の書状と同じように、紙を真ん中で半分に折って文字を記す「折紙(おりがみ)」と呼ばれる形式で、筆ペンで古文書を写したり、手紙を書いたりした。

 参加した向陽小学校4年の児童(9)は「『折紙』という名前が面白かった。西岡衆というチームが乙訓を治めていたことを初めて知って、もっと学びたいと思った」と話した。

 学習は2024年2月までの全10回。物集女城跡などを見学し、茶道や乗馬に挑戦する。西岡衆と同じように向日神社(向日町)に集い、重要な話し合い「寄合(よりあい)」も体験する。最後に発表会を開く。

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