陶芸や金工 伝統的工芸品が一堂 岡山で全国大会メインイベント

東京銀器の製作実演に見入る来場者

 岡山県内で初めて開催されている「第40回伝統的工芸品月間国民会議全国大会」(経済産業省、県、伝統的工芸品産業振興協会など主催)のメインイベントが3日、コンベックス岡山(岡山市北区大内田)で始まった。陶芸や金工、木工など国指定の伝統的工芸品約60品目が全国から寄せられ、手仕事の魅力を発信している。5日まで。

 展示販売のほか、製作実演や体験ブースを展開。実演では銀の器を金づちでたたいて市松模様を付ける東京銀器(東京都)、精緻な透かし彫りを施す薩摩焼(鹿児島県)、足踏みのろくろで木を回転させながら削る宮城伝統こけし(宮城県)などの職人が細かい作業を繰り広げ、来場者が足を止めて見入っていた。備前焼(備前市)をはじめとする地元産品のコーナーも目を引いている。

 大館曲げわっぱ(秋田県)の弁当箱作りを体験したパート女性(48)=倉敷市=は「工程を近くで見たり職人さんの話を聞いたりして、完成品を見るだけでは分からない苦労や工夫を知れた」と話していた。

 午前10時~午後5時(5日は午後3時まで)。入場無料。全国大会は毎年11月の伝統的工芸品月間に合わせて1984年から開かれている。

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