流鏑馬神事、五穀豊穣を願う 笠間稲荷神社 茨城

疾駆する馬の上から的に矢を放つ射手=笠間市笠間

笠間稲荷神社(茨城県笠間市笠間)の「神事流鏑馬やぶさめ」が3日、同社近くの公道を利用した特設馬場で行われた。武家装束姿の射手たちが古式の作法にのっとり、馬を駆りながら的に矢を放ち、観客を湧かせた。

同神事は五穀豊穣を願い、1950年からこの日に行われている。

流鏑馬を奉納したのは、弓馬術礼法宗家小笠原流一門。幅2メートル、全長260メートルの馬場に配された3カ所の的に対し、馬上の射手が、弓を引き「えいっ」と発声し、かぶら矢を放った。命中すると、大勢の観客から歓声と拍手が湧いた。神事は午前と午後の計2回あり、命中した矢の数で来年の豊凶を占う。結果は「雨が多い」「作柄は良」だった。

妻、息子の家族3人で見物した同市の会社経営、石井明徳さん(40)は「初めて間近で見た。迫力があった」と話した。

© 株式会社茨城新聞社