女性記者による秋ドラマ座談会「漫画原作がどれも面白い」

2桁台の視聴率をキープしている『下剋上球児』(C)TBSスパークル/TBS 撮影:ENO

トリプル主演が話題のドラマから、安定感のある続編もの、人気の漫画原作もの……と、今期のドラマはいつも以上に多種多様な作品が目白押し! 本誌記者が選んだ“推しドラマ”も、年齢や属性によって人それぞれ。この座談会をヒントに、この秋、あなたにもっとも刺さりそうな作品を探してみて♪

50代記者H(以下、H):2桁台の視聴率をキープしている『下剋上球児』(TBS系・日曜21時~)は、鈴木亮平(40)が演じる主人公が普通の教師で日曜劇場っぽくないなと思いきや、教員免許が取れなくて偽造していたっていう秘密がいきなり明かされてビックリしちゃった!

20代大学生N(以下、N):菅田将暉の弟の菅生新樹(24)やエース役の中沢元紀(23)、『最高の教師』に続き2クール連ドラ出演の橘優輝(21)など、球児役の若手俳優にも注目したいですね。

30代記者S(以下、S):私の推しイケメンは、『マイ・セカンド・アオハル』(TBS系・火曜22時~)の道枝駿佑(21)! 30歳のヒロインに向けたピュア笑顔にキュンとしちゃった(笑)。

30代編集A(以下、A):『ゼイチョー~「払えない」にはワケがある~』(日本テレビ系・土曜22時~)の菊池風磨(28)もカッコいい。元官僚という切れ者だけどちょっとチャラいキャラがハマリ役。徴税吏員という未知の世界についても知ることができて面白いです。

S:特殊なお仕事系では、『トクメイ!警視庁特別会計係』(カンテレ、フジテレビ系・月曜22時~)の切り口が新しいですよね。なじみのない話と思っていましたが、刑事の捜査費も経費なんだと知って興味がわきました。

H:そして今期は、複数人主演という新しい試みにチャレンジしている『ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~』(フジテレビ系・月曜21時~)と『いちばんすきな花』(フジテレビ系・木曜22時~)の期待度が高いよね!

A:二宮和也(40)が演じている、記憶喪失で殺人事件の容疑者の男は謎が多くて、伏線がどう回収されていくのか楽しみです。

N:『いちばんすきな花』の初回放送を見て、大学の友達と盛り上がりました。人間関係に悩んできた人には刺さる作品だと思います。

A:『silent』から再タッグを組んだプロデューサー・村瀬健氏と脚本家・生方美久氏が、“男女の友情”という永遠のテーマにどんな答えを出すのか興味津々です。

H:シリーズ6作目に突入した『家政夫のミタゾノ』(テレビ朝日系・火曜21時~)は、深夜枠からゴールデン枠へ昇格してもダークな作風が変わらないところがいいよね。

N:セカンドパートナーの話とか、時代とともにテーマがアップデートされているところも視聴者を飽きさせない理由だと思います。

S:『きのう何食べた? Season2』(テレビ東京系・金曜24時12分~)も期待どおりです。料理上手な弁護士・シロさん役の西島秀俊(52)とその恋人で美容師・ケンジ役の内野聖陽(55)のほのぼのした空気感が完成されていますよね。

H:ケンジの体重が人生最高値で嘆くところに共感しちゃった(笑)。スーパーのお魚の価格が高いとか世相を反映しているし。

■漫画原作のドラマはどれも面白い!

A:“イケオジ俳優”の活躍も目立ちますね。

H:イケオジといえば、『コタツがない家』(日本テレビ系・水曜22時~)でヒロインの小池栄子(42)を困らせるダメ夫の吉岡秀隆(53)とダメ父の小林薫(72)が最高!(笑)

A:『うちの弁護士は手がかかる』(フジテレビ系・金曜21時~)で新人弁護士の平手友梨奈(22)と彼女を支えるムロツヨシ(47)も、それぞれ役にぴったりですよね。人生経験豊富な大人が若手の才能を伸ばすところは、『パリピ孔明』(フジテレビ系・水曜22時~)と重なるところもあります。

S:向井理(41)の諸葛孔明が、とにかく素晴らしいキャスティング! 高身長だからこそ似合うあの衣装とか、制作陣が向井理の生かし方をわかってる(笑)。

N:パフォーマンスのクオリティーが高いライブシーンも見応えがありますよね!

A:『パリピ孔明』もそうですが、漫画原作の作品はどれも面白いですね。『ゆりあ先生の赤い糸』(テレビ朝日系・木曜21時~)は、菅野美穂(46)演じる主人公が、夫の介護だけではなく、夫の彼氏、彼女やその子どもまで引き受けちゃうところがすごい。

H:在宅介護がリアルに描かれているし、現代社会の問題があれこれ盛り込まれているけれど、重くなりすぎず、物語に入り込みやすいと思う。

S:私は、『フェルマーの料理』(TBS系・金曜22時~)の初回を見て、個人的には原作を超えた! と感激しました(笑)。数学と料理の相関性とか、漫画では難解でわかりにくかったところが、ドラマではうまく描かれています。

A:同じく漫画原作の『セクシー田中さん』(日本テレビ系・日曜22時30分~)は、私自身、ベリーダンス経験者ということもあって激推ししています(笑)。木南晴夏(38)演じる田中さんのようにきらびやかなメークと衣装をまとっているダンサーの顔とふだんの姿にギャップのある人が実際には多いし、彼女の熱心なファンが男性ではなく女性というのも、すごくリアルだなあって。

N:恋愛に不器用なところにも共感するし、“自分の幸せは自分で決める”というメッセージも刺さります。

S:劇中で朱里(生見愛瑠)が憧れる田中さんが別にすごい人じゃなくて、彼女も彼女なりに悩みを持っている“普通の人”というのもいいですよね。

A:年齢や属性だけでなく、その人のバックボーンや価値観によって刺さるドラマやシーンがこんなにも違うのは興味深いですね!

【本誌記者たちのBEST3】

50代記者H:1位『コタツがない家』/2位『ゆりあ先生の赤い糸』/3位『パリピ孔明』
30代記者S:1位『コタツがない家』/2位『セクシー田中さん』/3位『家政婦のミタゾノ』
30代編集A:1位『セクシー田中さん』/2位『きのう何食べた? Season2』-/3位『ゆりあ先生の赤い糸』
20代大学生N:1位『きのう何食べた? Season2』/2位『いちばんすきな花』/3位『セクシー田中さん』

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