グロージャンがフンコス・ホーリンガーに移籍。心機一転で待望のインディカー初勝利なるか

 11月2日、NTTインディカー・シリーズに参戦するフンコス・ホーリンガー・レーシング(JHR)は、2024シーズンのドライバーとしてロマン・グロージャンとフルシーズン契約を結んだと発表した。

 37歳のグロージャンは、F1で計9シーズンを過ごした後、インディーカーにデイル・コイン・レーシングからデビュー。2シーズン目にはアンドレッティ・オートスポートへと移籍した。

 自身3シーズン目となる2023年は、2度のポールポジションと2度の表彰台フィニッシュを果たし、いよいよ初優勝かと思われたが、シーズン中盤ごろから戦績が低迷し始め、再浮上のきっかけを掴みきれないままにシーズンを終えた。

 フンコス・ホーリンガー・レーシングから2024年シーズンに挑むこととなったグロージャンは、「僕はここ数シーズン、このチームの成長を注意深く見守ってきた」とコメント。

「チームは大幅な成長を見せていると思う。なので、彼らとともに2024年シーズンを力強いものにすべく、自分の経験をできるだけ活かしていきたいと思っている」

 JHRの共同オーナー兼チーム代表のリカルド・フンコスは、「グロージャンが持つ経験とリーダーシップは、まさにJHRをシリーズの新たな高みに押し上げるために必要なものだ」と語った。

 そしてチーム共同オーナーのブラッド・ホーリンガーは、「グロージャンには、モータースポーツの頂点で競ってきた歴史がある」

「トラックの内だけでなく外でのパフォーマンスレベルも再構築して向上を目指す私たちチームにとって、彼の持つ特別な知識は、非常に貴重なものとなるはずだ」とコメントしている。

 2024年シーズンからは、同じシボレーエンジンを搭載するマクラーレン・レーシングとの戦略的提携をしていくフンコス・ホーリンガー・レーシング。グロージャンはF1での経験を活かし、チームを浮上の波に乗せることができるだろうか。移籍の機会に新たなきっかけを掴むことができれば、待望のインディカー初勝利をあげることができるかもしれない。

第4戦アラバマで決勝レースをリードするロマン・グロージャン(アンドレッティ・オートスポート)

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