往年の雄姿に思いはせ 旧南部鉄道DC351機関車、親子連れがペンキ塗り直し 青森県五戸町でイベント

白い下塗りの上にオレンジ色のペンキを塗っていく参加者たち

 唯一現存する旧南部鉄道の車両・DC351ディーゼル機関車に親子でペンキを塗る催しが3日、青森県五戸町のごのへ郷土館で開かれた。白くさび止めが塗られた車体に、町内の親子12組29人がオレンジ色のペンキを塗り、同町-八戸市間を走っていた当時の雄姿に思いをはせていた。

 DC351は1967年に京都府の会社が買い取った後、府内の民間施設が露天展示していた。昨年、同町に55年ぶりに帰還。露天の期間が長く、さびが目立つため、町は塗装の塗り直し作業を進めている。

 田守建装(同町)の田守洋介社長が作業について説明し、参加者たちは足場に移ってローラーを使い、丁寧に、現役時代の車体の色に塗り上げていった。鎌田雅大(まさひろ)君(五戸小3年)は「ペンキ塗りはすごく難しかった。元通りになってほしい」と言い、瀧音拓翔(たくと)君(同1年)は「楽しかったけど疲れた」と話していた。

 塗り直し作業は11月末までに終え、車両は隣で建設中の屋根付き展示施設に移動する予定。

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