ヘルメットをかぶると髪が乱れる悩みを解消するため、ノートルダム清心女子大(岡山市)の学生と日本自動車連盟(JAF)岡山支部(同)が考案していた髪形が完成した。ショート、ミディアム、ロングの長さと、整える時間別の計6パターンで「かわいい」と「交通安全」の両立がテーマ。携わった学生に実際のアレンジ法を聞いた。
教えてくれたのは、メンバーの同大3年二川真裕美さん(20)、2年三宅心愛さん(20)、吉田実央さん(20)。JAF側からの依頼を受け春から話し合いをスタートし、長さとアレンジにかかる時間別で考えていった。美容師からのアドバイスも参考にしている。
どの髪形も「くるりんぱ」と呼ばれるテクニックを活用。結び目の上の髪を分けて作った穴に、毛束を結び目ごとくるりと入れ込んで固定する。結び目に安定感が生まれて崩れにくく、手が込んだように見えながら簡単で、誰でも挑戦しやすいことから取り入れた。
6パターンのうちの一つ、ミディアムヘアの5分アレンジ=イラスト=は、くるりんぱと三つ編みを組み合わせてまとめた。「簡単にでき、特別な道具も要らない。朝、時間のない学生にぴったり」と三宅さん。毛量が多かったり、髪が太かったりする人には「ヘアオイルをなじませてから結ぶのがお薦め」とのこと。
髪形の考案は「髪を結んでいてヘルメットがうまくかぶれない」という地元中学生の声がきっかけで始まった。今後はJAF岡山支部が学校での講習会などで紹介するほか、アレンジのポイントをまとめたカタログの作成を予定している。
学生たちは「交通安全や命もだけど、中高生はおしゃれも大事。アレンジ法を参考にヘアスタイルを楽しみながらヘルメットをかぶってほしい」と話している。
自転車通勤の参考に
髪が蒸れてぺしゃんこになったり、結んでいた位置がずれたり…。ヘルメット着用に関する悩みを挙げ出すときりがない。「危ないからかぶりなさい」という“大人目線”からではなく、中高生に年齢の近い大学生や女性職員たちが「どうしたらかぶれるのか」考えていて親しみが持てた。自転車通勤の記者も参考にしたい。