捕鯨母船「日新丸」が引退 最後の操業終了、下関入港

最後の操業を終えて下関港に入港した捕鯨母船「日新丸」=4日午前、山口県下関市

 クジラを洋上で解体し、冷凍加工する世界で唯一の捕鯨母船「日新丸」が4日、最後の操業を終えて山口県下関市の下関港に入港した。着岸後には引退セレモニーが開かれ、参加した約140人が調査捕鯨や商業捕鯨を支えた30年余りの功績をたたえた。船を所有する共同船舶(東京)は来年、同市で建造中の後継母船「関鯨丸」を就役させる。

 船は午前10時40分ごろ、観光地として人気の唐戸市場近くの岸壁に着岸。多くの観光客や地元の人々が最後の寄港を拍手で迎えた。

 日新丸は1987年に遠洋漁業のトロール船「筑前丸」として建造され、その後捕鯨母船に改造。2019年からは日本の沖合で商業捕鯨を続けてきた。

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