矢掛特産 干し柿作り最盛期 秋の陽光浴びて甘み増す

陽光を浴びて甘みを増していく干し柿

 岡山県矢掛町小田の山ノ上地区で、特産の干し柿作りが最盛期を迎えた。秋の陽光を浴びた実が、日を追うごとにだいだい色からあめ色に変わり、甘みを凝縮させている。

 地区は標高約200メートルにあり、日当たりが良い上に霧が少なく干し柿作りの適地という。明治期から生産が盛んで、現在は農事組合法人・山ノ上干柿組合が中心。今季は10月22日から西条柿の収穫や皮むきを始めた。

 同組合のビニールハウスには、ひもにつるされた柿がずらり。天日で約40日間干して完成させる。例年並みの約5万個の生産を目指しており、11月下旬から年末年始の贈答用などとして県内外に出荷する。

 組合の山岡威代表理事(75)は「猛暑で心配したが玉太りは上々。伝統の上品な味を届けたい」と話している。

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