角田裕毅、フェラーリやメルセデスと戦い6位「1日で大きく改善、走っていて楽しいマシンになった」F1第21戦スプリント

 2023年F1サンパウロGP(ブラジルGP)の土曜スプリントで、スクーデリア・アルファタウリの角田裕毅は6位でフィニッシュ、3ポイントを獲得した。

 ビークルパフォーマンス担当クラウディオ・バレストリは、角田の一日について、次のように語った。

「昨日の予選が不本意な結果に終わった後、我々は今日、パッケージから最大の力を引き出そうと努力した」

「SQ1では、計測ラップを2周走ることに決めて、それによってSQ2に進むことができた。楽ではなかったが、(エステバン・)オコンと(フェルナンド・)アロンソの接触で赤旗が出る前にタイムを出せたことはラッキーだった」

「SQ2では、ほとんどのトップチームがグリーンライトと同時に出て行ったが、我々は最後まで待って路面改善のアドバンテージを得ることにした。その戦略が当たり、2台揃ってSQ3に進むことができた」

「SQ3では、ふたりとも新品タイヤセットを持っていたので、トップ10の他のマシンに対していくらかアドバンテージがあり、強力なタイムを記録することができた」

「それによって、スプリントでポイントを目指せる位置からスタートすることになり、最終的にそれを実行することができた」

「スプリントでは、他のトップ10マシンはユーズドソフトタイヤでスタートしたのに対して、我々は新品ソフトコンパウンドを使用した。1周目にひとつポジションを落としたが、強力なペースで走り続け、前を行くフェラーリにプレッシャーをかけた。レース終盤、裕毅は、タイヤで苦しんでいた(ルイス・)ハミルトンを追い越すチャンスを得て、6位でフィニッシュした」

「日曜のグランプリでポイントを獲得できるかどうか、確認するのを楽しみにしている。スターティングポジションは素晴らしいものではないが、今日のペースは強力だったので、明日のポイント獲得を期待することができる」

2023年F1第21戦サンパウロGPスプリント 角田裕毅(アルファタウリ)

■角田裕毅(スクーデリア・アルファタウリ)
スプリント・シュートアウト=6番手(SQ1=15番手1分12秒358:ミディアムタイヤ/SQ2=10番手1分11秒676:ミディアムタイヤ/SQ3=6番手1分11秒019:ソフトタイヤ)
スプリント=6位(6番グリッド/タイヤ:ソフト)

 最初に、チームにおめでとうと言いたいです。昨日は僕たちの日ではありませんでしたが、協力し合って、今日大きく挽回することができました。

 グランプリの金曜予選では16番手という結果だったものの、今日のスプリントレースで6位を獲得できました。正しい方向に大きく前進することができたことの表れです。マシンは走っていて楽しく感じさせてくれるものでした。ただ、昨日と今日でなぜこれほど大きな違いがあったのかを理解する必要があります。

 自分のドライビングに関して改善できる部分が何カ所かありました。SQ3の最後のアタックで、ここまでの自己ベストラップを刻むことができ、それによってスプリントレースを良い位置からスタートすることができました。チャンスを最大限に生かして、6位でフィニッシュしました。これは今シーズンここまででベストのポジションです。

 あと2周ほどあれば、前の(フェラーリのシャルル・)ルクレールと5番手争いができたかもしれません。今日の自分のレースクラフトに満足していますし、マシンのペースは特にレースで強力でした。

 ダニエル(・リカルド)もペースが良かったので、チームの努力が報われたと思います。彼らのハードワークなしには、僕はこのポジションにいることはなかったので、チームの仕事を讃えたいです。

 明日またレースをするのが楽しみです。今、良いリズムに乗っているので、これをベースにして、明日はさらにパフォーマンスを上げていきたいです。明日は後方からのスタートになり、簡単ではないでしょう。それでも自分たちのマシンが優れていることは分かっているので、できる限り多くのマシンをオーバーテイクしていきます。ポイント獲得は可能だと思います。

2023年F1第21戦サンパウロGPスプリント シャルル・ルクレール(フェラーリ)を追う角田裕毅(アルファタウリ)
2023年F1第21戦サンパウロGP 角田裕毅(アルファタウリ)

© 株式会社三栄