平和を歌う合唱団「ひまわり」 被爆者と市民の20人 再始動後初のコンサート 長崎市

息の合ったハーモニーを響かせた「ひまわり」と高校生1万人署名活動実行委員会のメンバー=長崎市平和会館

 被爆者と市民でつくる「平和を歌う合唱団『ひまわり』」の再始動後初めてのコンサートが4日、長崎県長崎市平野町の市平和会館であった。高校生1万人署名活動実行委員会と平和への祈りを込めた歌声を響かせ、約200人を魅了した。
 「ひまわり」は被爆者だけの合唱団として2004年に発足したが、会員の高齢化などを理由に昨年9月、活動を終了。同10月から被爆者以外の市民も加えた合唱団として再出発した。
 「ひまわり」の被爆者8人と被爆2世を含む市民12人の計20人が、代表曲の「もう二度と」をはじめ、初めて共演した高校生1万人署名活動実行委員会とともに、前身の「ひまわり」結成のきっかけとなった曲「決意」などを披露した。
 同市の音楽家で「ひまわり」を主宰する寺井一通さん(74)は「行動力のある若いメンバーたちが加わり、今後も活動を続けたい」、市内の保育園長、谷ゆりかさん(62)は「とてもすてきな歌声で心に響いた。平和を次世代につなぎたい」とそれぞれ話した。

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