【ポイントランキング】2023年WEC第7戦バーレーン終了時点

 11月2日(木)から4日(土)にかけて、中東のバーレーン・インターナショナル・サーキットで、WEC世界耐久選手権第7戦『バーレーン8時間レース』が行われ、ディフェンディングチャンピオンであるTOYOTA GAZOO Racingの8号車トヨタGR010ハイブリッド(セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮)がポール・トゥ・ウインを達成。ドライバー選手権2連覇を勝利で決めている

 前戦富士で2023年シーズン4勝目をマークし、ランキング2位で最終戦を迎えた姉妹車7号車トヨタGR010ハイブリッド(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ-マリア・ロペス組)は、スタート直後のアクシデントで大きく順位を下げながら最終的に2位表彰台を獲得した。しかし、チャンピオンシップにおけるライバルであるチームメイトが優勝したため、逆転戴冠とはならず。ランキング2位でシーズンを終えることとなった。

 首の皮一枚が繋がった状態でシリーズチャンピオンの権利を有していたフェラーリAFコルセのフェラーリ499P勢も、WECハイパーカー・プログラムの初年度にル・マン24時間で優勝するなど奮闘を見せたが、王者TGRの壁は厚かった。それでも“耐久の雄”ポルシェを上回ってのランキング3位・4位は、50年ぶりのワークス参戦となったスポーツカーシリーズへの“カムバックイヤー”としては立派な結果と言えるだろう。

 一方のポルシェワークス、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツは、同じLMDh規定車で戦うキャデラック・レーシング2号車のトリオに敗れ、ランキング6位・7位となった。なお、マニュファクチャラー選手権では参戦台数の面で利があるドイツメーカーがGMのブランドを上回り、ランキング3位を得ている。

 LMP2クラスではランキング首位でバーレーンに入ったチームWRT41号車が、終盤の逆転劇で富士に続く2連勝をマーク。ルイ・デレトラズ/ロバート・クビサ/ルイ・アンドラーデ組がWEC・LMP2最後のシリーズチャンピオンに輝いた。

 すでに第5戦モンツァでタイトルが決まっているLMGTEアマクラスでは、チーム初優勝とシリーズ初の女性トリオによる優勝を達成したアイアン・デイムスがランキング2位を確定させた。GTEカテゴリー最後のチャンピオンは、コルベット・レーシングのシボレー・コルベットC8.Rをドライブしたベン・キーティング/ニック・キャツバーグ/ニコラ・バローネ組だ。

 今シーズン限りでLMP2とLMGTEアマクラスが廃止され、ハイパーカーとLMGT3の2クラス制となる来季2024年のWECは、3月2日にカタールで開幕を迎える。

■2023年FIAハイパーカー世界耐久ドライバー選手権(トップ8)

Pos. Driver Points

1 B.ハートレー/平川亮/S.ブエミ 172

2 J-M.ロペス/小林可夢偉/M.コンウェイ 145

3 A.フォコ/M.モリーナ/N.ニールセン 120

4 A.ピエール・グイディ/A.ジョビナッツィ/J.カラド 114

5 A.リン/E.バンバー/R.ウエストブルック 72

6 A.ロッテラー/K.エストーレ/L.ファントール 71

7 D.キャメロン/F.マコウィッキ/M.クリステンセン 61

8 J-E.ベルニュ/M.イェンセン/P.ディ・レスタ 51

■2023年FIAハイパーカー世界耐久マニュファクチャラー選手権

Pos. Manufacturer Points

1 トヨタ 217

2 フェラーリ 161

3 ポルシェ 99

4 キャデラック 79

5 プジョー 67

6 グリッケンハウス 36

7 ヴァンウォール 10

フェラーリAFコルセのフェラーリ499P 2023年WEC第7戦バーレーン8時間レース
ワン・ツー・フィニッシュを飾り、8号車陣営がドライバーズタイトルを決めたトヨタGAZOO Racing

■2023年FIAエンデュランス・トロフィーLMP2ドライバー(トップ5)

Pos. Driver Points

1 L.デレトラズ/R.クビサ/R.アンドラーデ 173

2 A.コスタ/F.シェーラー/J.スミエコウスキー 114

3 F.ルビン/P.ハンソン 104

4 F.ハプスブルク/R.フラインス/S.ゲラエル 94

5 J.ピアソン/O.ジャービス 92

■2023年FIAエンデュランス・トロフィーLMP2チーム(トップ5)

Pos. Team Points

1 チームWRT(#41) 173

2 インターユーロポル・コンペティション(#34) 114

3 ユナイテッド・オートスポーツ(#22) 104

4 チームWRT(#31) 94

5 ユナイテッド・オートスポーツ(#23) 92

優勝した41号車オレカ07・ギブソン(ルイ・デレトラズ/ロバート・クビサ/ルイ・アンドラーデ組) 2023年WEC第7戦バーレーン8時間レース
チームWRTのワン・ツー・フィニッシュとなったWEC最終戦バーレーン。来年BMW MハイブリッドV8でハイパーカークラスに参戦するWRTはLMP2ラストイヤーでドライバー&チームタイトルの2冠を達成した

■2023年FIAエンデュランス・トロフィーLMGTEアマ・ドライバー(トップ5)

Pos. Driver Points

1 B.キーティング/N.キャツバーグ/N.バローネ 173

2 M.ガッティン/R.フレイ/S.ボビー 118

3 D.リゴン/F.カステラッチ/T.フロー 91

4 C.リード/J.アンドラウアー/M.ペデルセン 80

5 A.アル・ハーティ/C.イーストウッド/M.ディナン 65

■2023年FIAエンデュランス・トロフィーLMGTEアマ・チーム(トップ5)

Pos. Team Points

1 コルベット・レーシング 173

2 アイアン・デイムス 118

3 AFコルセ(#54) 91

4 デンプシー・プロトン・レーシング 80

5 ORT・バイ・TF 65

シリーズ初、女性ドライバー3人組によるクラス優勝を飾ったアイアン・デイムスの85号車ポルシェ911 RSR-19
LMGTEアマクラス最後のウイナーとなった、アイアン・デイムスのミシェル・ガッティン(左)、ラヘル・フレイ(中央)、サラ・ボビー(右) 2023年WEC第7戦バーレーン8時間レース

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