J3降格の金沢が柳下正明監督の契約満了による退任を発表。クラブも降格により公式声明

J3降格が確定しているツエーゲン金沢は5日、柳下正明監督が契約満了により来季の契約を更新しないと発表した。

サポーター、ファン、関係者から「ヤンツーさん」の愛称で知られる柳下監督は2017年シーズンに金沢監督就任から7シーズンに渡って長期政権を築いた。7年目となる今季は開幕戦から4連敗と苦しみ、3度の4連敗と1度の5連敗を喫した。今季9勝7分25敗とチームを立て直すことができなかった。

ジュビロ磐田監督時代は天皇杯、Jリーグ杯優勝を果たすなど、カップ戦で強さを見せた。堅守を生かして、簡単にボールを失わない粘り強いスタイルにより指導キャリアではディヴィジョン降格を経験したことがない安定したサッカーを展開してきた。

それだけに指導キャリア初の降格と苦しい結果となってしまった。クラブは公式ページ内で「コメントにつきましては、次節ホーム最終戦のセレモニーでご挨拶させていただきます」と次節最終戦で西川圭史代表取締役GM、柳下正明監督、選手代表がサポーターに向けてあいさつするとリリースした。

監督退任に合わせてクラブは公式声明を発表

そして同日に金沢は「ツエーゲン金沢を応援してくださっている皆様へ」と題して声明を発表した。以下リリース文

日頃よりツエーゲン金沢に対して熱いご支援・ご声援をいただき、誠にありがとうございます。
昨日行われました明治安田生命J2リーグ第41節の結果を受けて、J3リーグへの降格が決定いたしました。
最後の最後まで残留を信じ、力の限り応援いただきました皆様には心から感謝申し上げます。
また、ご期待に沿った結果を残すことができず、本当に申し訳ありませんでした。

今シーズンは、2024シーズンから金沢スタジアムがホームスタジアムとなることを見据え、大きくステップアップするために「最高」というスローガンを掲げ、プレーオフ進出を目標としてスタートいたしました。しかし、目標とは大きくかけ離れた結果となってしまいました。
全ては代表である私の力不足であり、その責任を重く受け止めております。責任をとるとともに、1年でのJ2リーグへの復帰に向けたクラブ体制の再構築、そして最重要課題のひとつである資金力の強化についてしっかりと道筋を付けて参ります。

2014年にJ3リーグに加入、翌2015年にJ2リーグ昇格を果たし、J2リーグで9年間戦って参りました。
応援してくださる皆様に支えていただきながら、この9年間で多くのものを積み上げてくることができました。今回の降格でその全てがゼロになる訳ではございません。刷新すべきところはしっかりと刷新しつつ、これまでの蓄積も活かしながら、来シーズン、1年でのJ2リーグ復帰という大命題に、クラブとして全力で取り組んで参ります。

最後に、重ねてとなりますが、J3リーグ降格という結果になってしまいましたこと、ツエーゲン金沢の歴史を作り、支えてくださった皆様に、深くお詫び申し上げます。
この経験を無駄にせず、必ずやクラブとして成長し、もっともっと石川県の皆様の誇りとなれるよう邁進して参りますので、どうかこれからも変わらずお支えくださいますよう、何卒お願い申し上げます。

株式会社石川ツエーゲン
代表取締役ゼネラルマネージャー 西川 圭史

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