現役引退を発表の高原直泰が「欧州でともにプレーした最強ストライカー5名」

今季限りで現役を引退することを発表した高原直泰。沖縄SVの監督兼選手兼オーナーとしてプレーしていたが、44歳になった今季でスパイクを脱ぎ、監督兼オーナーに専念する。

ボカ・ジュニオルス、ハンブルガーSV、そしてアイントラハト・フランクフルトと欧州の3クラブに所属した経験があり、ブンデスリーガでは日本人初の2桁ゴールも記録した。

そんな高原直泰がヨーロッパでともにプレーした名ストライカーたちを5名振り返っていこう。

ギジェルモ・バロス・スケロット

当時のクラブ:ボカ・ジュニオルス

代表成績:アルゼンチン代表10cap

現在:指導者

高原直泰が加入した頃のボカ・ジュニオルスでエースとしての立場を保持していたのは、アルゼンチンの名FWの一人であるギジェルモ・バロス・スケロット。

ヒムナシア・ラ・プラタから1997年にボカ・ジュニオルスへと加入し、伝統の7番を着用して活躍。2001-02シーズンは32試合で10ゴールを決め、フアン・ロマン・リケルメらとともに強力な攻撃陣を形成した。

2011年に現役を引退したあとは指導者になり、ラヌース、パレルモ、ボカ・ジュニオルス、ロサンゼルス・ギャラクシー、そしてパラグアイ代表を指揮していた。

カルロス・テベス

当時のクラブ:ボカ・ジュニオルス

代表成績:アルゼンチン代表76試合13ゴール

現在:インデペンディエンテ監督

高原直泰が加入したころはまだ16歳だったカルロス・テベス。しかしこの2001-02シーズンにデビューを果たし、15試合に出場している。これをきっかけにレギュラーを掴み、次年度には32試合に出場して10ゴールを奪取するなど急成長を遂げた。

そして2006年にはイングランド・プレミアリーグのウェストハムへと移籍して欧州に進出。マンチェスター・ユナイテッド、マンチェスター・シティ、ユヴェントスで活躍し、その後ボカ・ジュニオルスへと戻った。一度中国に渡ったものの環境に全く馴染めず、ほとんど活躍しないままアルゼンチンへ帰国している。

2021年に現役引退した後には指導者に転身しており、ロサリオ・セントラルとインデペンディエンテで監督を務めている。

セルゲイ・バルバレス

当時のクラブ:ハンブルガーSV

代表成績:ボスニア・ヘルツェゴヴィナ代表47cap17ゴール

現在:解説者

ボカ・ジュニオルスから日本に戻り、それから改めて2002年にハンブルガーSVへと移籍した高原直泰。その際にチームの中心的な選手であったのがセルゲイ・バルバレスである。

センターフォワードとして2000-01シーズンには22ゴールを決めた選手でありながら、一方でサイドやトップ下、果にはセンターバックまでこなせるという稀代のユーティリティープレーヤーでもあった。

2008年に現役を引退してからは指導者を目指してライセンスを獲得したが、現在はコメンテーターとしてメディアで活躍している。

ベルナルド・ロメオ

当時のクラブ:ハンブルガーSV

代表成績:アルゼンチン代表4試合1ゴール

現在:アルゼンチンサッカー協会ユースチームコーディネーター

実績から言えば他にも素晴らしい選手はいるが、ベルナルド・ロメオほど高原直泰との印象が強いストライカーもいないだろう。

2003年にサン・ロレンソからハンブルガーSVに加入し、巧みなゴールセンスで得点を量産。高原直泰とは前線でコンビを組み、数多くの試合でともにプレーしている。また、後にマジョルカで大久保嘉人ともチームメイトになっており、日本人選手となにかと縁がある。

2012年に現役引退した後はすぐにサン・ロレンソの監督に就任し、2017年まで指揮をとった。現在はアルゼンチンサッカー協会でユースチームコーディネーターを務めている。

アイウトン

当時のクラブ:ハンブルガーSV

代表成績:ブラジル代表経験なし

ブラジル代表には選ばれたことがないが、1990~2000年代に素晴らしい活躍を見せた選手。一見太っているように見える体型でありながら、切れのある走りからゴールを決め続ける姿がエポックメイキングであった。

2004年までを過ごしたヴェルダー・ブレーメンでは圧倒的な活躍を見せた。しかも国際経験がなかったことからカタールが彼の帰化を進めたものの、FIFAの規定によってそれが認められなかったという騒動もあったほど。

【関連記事】驚きの現役復帰!「引退を撤回した世界のレジェンド選手」ベスト10

ハンブルガーではすでにピークが過ぎた年齢だったために活躍できなかったが、間違いなく一時代を築いた名ストライカーである。ブンデスリーガで100ゴール以上決めた外国人は彼を含めて6人しかいない。現在はブレーメンのレジェンドとして様々なイベントなどで活躍している。

© 株式会社ファッションニュース通信社