〈いしかわ百万石文化祭2023〉名宝心待ち、7日から後期展 三の丸尚蔵館展

前期展示の動植綵絵などの名品を見納める来場者=金沢市の石川県立美術館

  ●2万7602人来場

 国民文化祭のメイン行事として金沢市の石川県立美術館と国立工芸館で開催中の「皇居三の丸尚蔵館(しょうぞうかん)収蔵品展」(北國新聞社共催)は5日、前期展が閉幕した。3連休最終日とあって多くの美術ファンでにぎわい、石川と皇室のつながりを示す名宝を鑑賞した。前期展には尚蔵館の巡回展として過去最多となる累計2万7602人が来場した。

 三の丸尚蔵館収蔵品展は、質、量ともに最大規模の地方巡回展となり、国宝8点を含む皇室の美術品116点が並ぶ。7日からの後期展では2割近くが入れ替えとなる。

 絵画、書を中心とした県立美術館の展示室では、後期で別の2幅と展示替えされる伊藤若冲(じゃくちゅう)の国宝「動植綵絵(どうしょくさいえ)」や、前期限りの狩野探幽筆「源氏物語図屏風(びょうぶ)」を見逃すまいと、来場者が熱心にまなざしを向けた。

 後期展では「金沢本万葉集」に代わり、書聖王羲之(おうぎし)の模本で国宝の「喪乱帖(そうらんじょう)」「孔侍中帖(こうじちゅうじょう)」が展示される。国宝「春日権現験記絵」などは場面替えとなる。

 後期展は7~26日。入場料は一般1500円、大学生千円、高校生以下は無料。金沢城公園で開催中の「チームラボ金沢城光の祭」(北國新聞社特別協力)と入場料の相互割引を実施している。

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