11月6日午前5時半ごろ、新潟県新発田市滝沢の民家近くで、40代男性がクマに顔と背中を引っかかれ重傷を負った。男性は市内の病院に搬送された。命に別条はない。県によると県内で本年度、クマによる人身被害は8件9人目。
新発田署によると、男性は自宅の裏手に設置してあった獣害対策の檻（おり）タイプのわなを見に行ったところ、周囲にいたとみられるクマに襲われた。わなには子グマ2頭がかかっていた。男性は搬送時、意識はあったが顔を負傷し会話はできない状態だった。家族が119番通報した。
クマは男性を襲った後、逃げた。子グマ2頭は地元猟友会が駆除した。
新発田市などによると、わなは男性方の所有地に3、4年前に設置された。周辺には、わなが仕掛けられていることを知らせる看板がある。滝沢集落では11月6日の事故を受け、区長が住民に対し、わなに近づかないよう改めて注意を呼びかけた。
現場は滝沢集落の山際の畑などがある場所で、民家まで約50メートル。阿賀野市との境界に近く、ゴルフ場を挟んで北東方向約2キロ先には月岡温泉街がある。
