なす風土記の丘湯津上資料館で企画展「縄文王国 大田原!」 土器など120点がずらり 19日まで

縄文土器が多数展示されている秋季特別展

 【大田原】湯津上の市なす風土記の丘湯津上資料館は、秋季企画展「縄文王国 大田原!」を開いている。大田原・黒羽・湯津上の各地区の遺跡から出土した縄文時代中期の土器を中心に、計120点の遺物を紹介している。19日まで。

 豊かな湧き水に恵まれた那須・八溝地域には、縄文時代の遺跡が数多く残り、東北・関東地方の接点に当たることから、両方の文化的要素を取り入れながら独自の文化をつくり出してきた。

 那須地方で発達した深鉢形の土器は「浄法寺類型」と呼ばれ、口縁部は北陸や会津地方でみられる立体的で華やかな把手(とって)が付き、胴部は関東・東北地方で出土する土器と同じような模様が施されているのが特徴。同館の鈴木志野(すずきしの)学芸員は「那須地方では那珂川や箒川を通じて、他の地域から文化的な影響を受けており、それが土器にも現れていると考えられる」と説明している。

 午前9時~午後5時。月曜休館。入館料100円(大学・高校生50円、中学生以下無料)。19日午後1時半からは、学芸員による展示解説が行われる。(問)同館0287.98.3322。

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