JTOのTAKAみちのく代表が11月10日(金)、後楽園大会PRに向け、HisokA&稲葉あずさと共にプロレスTODAY編集部に来社。
今大会で集客1,000人を目指すと語るTAKAみちのく代表、そしてその発言を受けてHisokA&稲葉あずさは何を語るのか?
年内最後となる後楽園大会にはJTOの総力を結集したカードが出揃った。
新人選手のデビュー戦、QUEEN OF JTO戦、GIRLS リーグ決勝戦、J1リーグ決勝戦がラインナップ。
TAKAみちのく代表が各対戦カードの見所や自身の試合、そしてこれからのJTOについて、HisokA、稲葉あずさがそれぞれ思いを語った。
インタビュアー:山口義徳(プロレスTODAY総監督)
日程:2023年11月10日(金)開場17:30・開始18:30
場所:東京・後楽園ホール
①TAKAみちのく代表が語る大会の見所
――本日はJTOからお三方にお越しいただきまして、いろいろとお話を伺っていきたいと思います。まず、JTO、TAKAみちのく代表。11.10後楽園ホール大会、ビッグマッチが迫ってまいりました。現在の心境はいかがでしょうか?
TAKA:そうですね。今年最後にして最大の後楽園大会になると思いますので、もうコロナ仕様ではなくフルで使えるようになって声出しもOKなので。北側は潰すかもしれないですけれども、目標1000人超えです。JTOではまだ後楽園1,000人を超えたことがないんです。1000人超えを果たしたいと思っています。
――本当に今、コロナが明けて声出しがOKになったとは言いつつも、なかなか1,000人という壁は本当に難しいですよね。
TAKA:そうですね。いわゆるインディーと言われる団体で1,000人超えはなかなか厳しいので、1,000人超えを目標に頑張りたいと思います。
――今、1,000人超えというお話がありましたけれども、稲葉選手、今の発言を聞いていかがですか。
稲葉:1,000人超えですか。自分のデビュー戦の時は結構お客さんがいたんですけれども、それを超えて1,000人というのはすごく楽しみです。
――やはり大勢の方に囲まれて試合するというのはテンションも上がると思いますし、特に声ですね。
稲葉:やはり声援があると試合もまた変わっていきます。自分の気持ちもノッてきます。
――コロナ禍の時と声出しがありの大会両方経験されてるんですよね。
TAKA:あずさは今年の3月デビューなので、3月は声出しOKでしたか?
稲葉:OKでした。
――もうOKなタイミングでしたね。
TAKA:だからこいつはラッキーな人間ですね。
――そうですね。
TAKA:声出しダメな時を経験していないので。
――そうですね。プロレスをやっていてリアクションが薄いとなると本当につらいものがあると思います。
稲葉:つらいです。
――そういった部分では非常にいい形で、デビューできたというところで。
稲葉:はい。
――今回の1,000人超えでも自分のパワーを発揮していただけると。楽しみにしております。
稲葉:はい。
――そしてHisokAさんは1,000人超えの目標に対するイメージはいかがですか。
HisokA:1,000人というとすごい人数ですよね。
TAKA:ただ、HisokAはデビューしてすぐに代々木の大会に出てるんです。
――あの大会に出てるんですか。
TAKA:出てるんです。だから1,000人規模をもう経験済みなんです。デビューから割とポンポンポンといい感じにいって。ただ、デビューしたのが去年の11月だと思うので、ちょうど1周年なんです。
HisokA:はい。
TAKA:飄々として何でもこなしちゃうので、多分HisokAは少し変わった人間なんです。声援があろうとなかろうと、ヒョイヒョイとこないてしまうタイプです。
――ゴーイングマイウェイに行けそうなんですね。
TAKA:そうなんです。できてしまうんです。気にするタイプじゃないんです。
――強心臓なんでしょうね。強い舞台度胸があるというか。やはりそれは剣道で培ったものが何かあるんですかね。
TAKA:全くないと思います。全くなくて、全くそういう意識もなく、ただ何となくやっているけどできてしまうんです。自分でも絶対認めないんですけどある意味本当に秘密兵器です。
――今言われてみてどうですか。
HisokA:本当にそんなことないです。
TAKA:自覚なしなんです。
――自覚はないと?
TAKA:全くないです。でも、言われたことは結構1回で練習でも披露できるという感じですか。
HisokA:いや、できないです。全然できてないんです。
TAKA:と言うんですけど、すぐできてしまうんです。
稲葉:できてます。
HisokA:できてないです。
TAKA:そうでなければデビューして1カ月で代々木の大会に出ないですよ。
HisokA:違います。ごまかして生きているだけです。
②各対戦カードについて
――いや、でも、そういう意味ではJTOの未来をお二方は託されている人材だと思います。それではTAKA代表から各対戦カードの見どころについてお伺いしたいと思います。
TAKA:どこから行きますかね。
――せっかくお二人いるので、お二人のカードから行きましょうか。
▼6人タッグマッチ
稲葉ともか、山縣優、rhythm
vs
ウナギ・サヤカ、稲葉あずさ、HisokA
TAKA:2人の試合は、稲葉ともか、山縣優、rhythmVSウナギ・サヤカ、稲葉あずさ、HisokAという女子6人なんですけど。これはそもそもHisokAが1回ウナギ・サヤカと組んで、いろいろ刺激を受けたみたいでまた組みたいと。ただウナギ・サヤカが今売れっ子でなかなかスケジュールが合わないんです。X(旧Twitter)上で、「また組んでくださいよ」と言ったけれどもウナギ・サヤカは「いや~、う~ん」という感じだったんです。「10月の新木場大会で勝ったら考えてあげる」と言ってたんです。その新木場大会がとんでもないカードで、HisokAとAoiが組んで大きい優宇さんとGLEATのMICHIKOという「どう考えてもパワーバランスがおかしいだろ」というタッグマッチがあったんです。「そこを勝ったら」と言われて、絶対負けるだろうというところを何とかHisokAが粘って、AoiがMICHIKOを抑えたんですけれども、結果的にチームとして勝ったんです。
――すごいですね。
TAKA:はい。その結果を報告したら、「それはすごいから組んであげるよ」と言ってくれたんです。そこになぜかあずさが「私もお願いします」と便乗したんです。ウナギ・サヤカからすると「稲葉姉妹なのにどうして?」という話ですが、あずさは稲葉ともかを超えたくて、姉超えを目標にして今やっています。まずは一旦、姉離れをして稲葉ともかと戦いたいということでこういう組み合わせになったんです。
――お姉さんが対角線の向こう側にいるということに対してはいかがですか。
稲葉:デビュー戦でシングルマッチして、それからともかとの対戦が少なくて、横にいることが多くありました。何でもともかの方に注目がいくし、ともかと一緒にいても成長ができないとこのキャリア7カ月間で思いました。ですから新しい人と今話題のあるウナギ・サヤカと組んで自分がこの試合でどうなるのかという試しでもありますし、姉超えをここでしたいと思います。
――HisokA選手はウナギ選手とタッグを組みますけれども、このへんはいかがですか。
HisokA:自分はあずさがデビューした時の後楽園大会でドクペカブキ(ウナギサヤカ&Aoi)と1回組んだんです。
TAKA:Aoi、ウナギ・サヤカとトリオを組んだんです。
HisokA:その時に組んだきりだったんですけれども、その時は自分がまだ初勝利をしていなくて、初勝利を目標に一緒に組んでいただいたんですけれども自分が負けてしまいました。一緒に頑張ってすごく力も貸していただいたので、もう一度組んで次こそはウナギさんと勝ちたいと思っていたらコイツが来たという感じです。
――今、プロレス界でウナギ・サヤカ選手というのは歌舞伎者として集客に関しても非常に貢献してくれる存在になっているんですけれども。HisokA選手はウナギ・サヤカというレスラーに関してはどのように見ていらっしゃいますか。
HisokA:一言で言うとすごい人だなと思っています。本当に歌舞伎者でですよね。さっき社長も大変だという話をしていましたが、ウナギさんも自分たちと同じく選手としてもやりつつ会社も持っていらっしゃって、セルフプロデュース力というか、そういうところも含めて尊敬できる先輩だと思っています。
――あずさ選手はいかがですか。
稲葉:ウナギさんのことは知っていたんですけれども、そこまで最初は組みたいと思ったことはなかったです。けれども最近、本当にウナギ・サヤカというのはプロレス界のトップというかすごい選手なので、11月に出ると決まった瞬間に自分もここは良いチャンスだと思って組みたいと言いました。
――嗅覚が鋭いですよね。やはりウナギ選手はちょっと美味しいなと感じて手を挙げたということですよね。
稲葉:でもどんな選手かということをあまり分かっていないので、ここで知れたらいいと思います。HisokAもここでデビュー1周年で、ウナギさんもすごい選手ですが自分は何もないので、ここでどう目立てるかも自分の試練だと思っているので、ここで結果を残したいと思います。
②各対戦カードについて
▼タッグマッチ
ヒロ飯島、赤間“AKM”直哉
vs
Mr.マスク、ケンスケ
TAKA:ヒロ飯島、赤間、Mr.マスク、ケンスケ。これは一旦同じチーム、イルグラヴィティというダンスユニットにMr.マスクとケンスケが行って興行までやったんですけれども、うまくいかなくて喧嘩してしまったんです。プロレス界でよくある同士討ちや相打ちのいざこざで喧嘩して、仲直りはしたんですけれども、変ないざこざでしこりを残すよりプロレスラーであれば戦って別れようということになりました。同門対決のような形ですけれども、戦ってすっきりさせるという感じです。この赤間“AKM”直哉は元ジャニーズですごく話題になったので、Mr.マスクとケンスケはそこにジェラシーがあると思うんです。最初のうちは「そんな二足わらじでプロレスを舐めるなよ!」という感じだったと思うんですけれども、今ではすっかり仲間になって最高のダンスを披露してくれます。いい試合をしてもらって、彼らの売りはやはりダンスですし、それも一つのスポーツエンターテイメントなので、いいダンスを見せてほしいと思います。
――赤間選手が参戦するようになって違うファン層が来ましたか。
TAKA:ガラっと変わりました。違うお客さんがワーッといて、赤間の試合終わるとちょっとサーッと「帰らないで」っていう感じです。
――それは寂しいですね。
TAKA:そこらへんはそういうものです。
――でもやはり、そこがあるんですね。
TAKA:はい。
――元ジャニーズとか、赤間選手とかどうですか?最初聞いた時に。
HisokA:自分、ジャニーズやアイドルが本当に全然分からないんです。でも本当に会場は黄色い声援がすごいですよね。
――トーンが違いますか?
HisokA:はい。全然違います。
TAKA:サイリウムを持ってますね。
HisokA:ライブのようなノリがあります。
――あずさ選手はどうでしたか?
稲葉:この前の赤間さんのデビュー戦の日も特にすごかったです。
TAKA:すごかったですね。
HisokA:すごかったですよね。もう、人もいつもよりワーッといました。
TAKA:会場が一部黄色かったです。
HisokA:違う盛り上がりでしたよね。
稲葉:それも新しいなと思っています。
――そこはやはり扉が広いというか受け皿が広いJTOらしさが出ていると思いました。
TAKA:ただ、だからといって簡単にリングに上げる気はなかったので。ただ、動きがすごかったんです。「え?何で?何でこんなにできるの?」というぐらい素晴らしいプロレス的な動きがしっかりできていましたので、「これは誰も文句言わねえだろ」というわけでデビューしたわけです。今回もそういう抜群のセンスを見せてくれるのではないかと期待しています。
▼6人タッグマッチ
イーグルマスク、宮入将義、ボンバータツヤ
vs
カーベル伊藤、新、ブレイザー丹内
TAKA:その隣り、イーグル、宮入、ボンバー、カーベル、新、ブレイザーです。これはブレイザーとボンバーのデビュー戦となっていますけれども、ブレイザー丹内はJTOの選手ではないんです。
――違うんですか?
TAKA:このカーベル伊藤社長の弟子なのか、弟子と言っていいのか分からないですけど。この新も含めて、カーベル伊藤一派なんです。つまりJTO対株式会社カーベルの対決なんです。
――これは燃えますね。
TAKA:はい。対抗戦なので、注目はこのボンバータツヤです。彼はなかなかボンバーな奴です。ちっちゃくて小型爆弾なんですけれども。つい数ヶ月前にひょっと来て抜群のセンスを見せたんです。
――動きがいいんですか?
TAKA:すごくいいです。もう今年入った研修生の中でいち早くデビューです。普通は研修生、練習生、デビューなんですけれども、研修生から一気にデビューに繋がったというぐらい期待の新人です。17歳です。
――若いですね。身体能力が非常に高いんですか。
TAKA:いや、センスですね。プロレスセンスが抜群です。
――元々プロレスは結構好き?
TAKA:大好きで、はっきり言えば地元でおそらくアマチュアプロレス的なものをやっていたんですね。でも、それにしても素晴らしい動きをするので。
――若いからこれからすごく楽しみですね。
TAKA:彼は本当にボンバーしますよ。
――いいですね。カーベル軍団との一戦も含めて楽しみですね。
TAKA:はい。カーベル軍対JTOです。
▼6人タッグマッチ
ファイヤー勝巳、十文字アキラ、グラディオ
vs
夕張源太、KEITA、サンダーサマー
TAKA:次はその上行きます。ここは武尊集団 明王というユニットができて、そこにサンダーサマーなる外国人が加わって、一方ファイヤー、十文字アキラの方にもグラディオというのが入りました。このグラディオというのは完全にうちに入ってデビューする選手なんです。サンダーサマーは既に海外でデビューしてプロレスを学びに来てこの明王のユニットに入ってしまったんですけれども。このグラディオというのがデカくてすごいんです。世界各国でいろいろな格闘技を習ってきて、プロレスデビューはしたかったけれどもできなかったそうです。もう日本在住で、通うようになったんです。
――元々どこの出身の方ですか。
TAKA:覚えてないです。ただ、本当に世界各国で格闘技をいろいろやってきて、ここにたどり着いたという感じなんです。
――すごい奇遇ですよね。
TAKA:期待の新人ですね。新人とは言い難いぐらい体も大きいですし。グラディオにはかなり期待しています。
――そうなんですか。これは動きも含めて?
TAKA:抜群にいいですね。
――今回、そういう意味では新戦力がすごく出てきますね。
TAKA:そうです。グラディオとボンバー・タツヤはかなりの戦力になると思います。
――新世代のJTOが見られるような感じですね。
TAKA:そうですね。前半戦でそれは間違いなく見られます。
③自身の対戦相手について
▼シングルマッチ
TAKAみちのく vs ARA
TAKA:そして私、TAKAみちのくはこのARAです。去年の春に出会った時、34、35歳だったんですけれども、「俺プロレスやりたいんですよ」と言われて、「じゃあ一緒に今度練習しよう」と言って練習をしたんです。赤間と仲間なんですけれども、赤間と出会う前にこのARAと出会いました。もう根っからのプロレス好きで、プロレスの練習をずっとしてきたけれどもデビューのタイミングがなかったそうです。練習して去年の7月にデビューして、そこからここまで1回も負けてないんです。
――無敗ですか?
TAKA:無敗で来て、ずっと「いつか戦いたい」と言ってくれていて、タッグでは一度あたったんです。「次はシングルお願いします」とずっと言われていて、今回、自分のカードが空いていたので「じゃあ、やろうか」ということになりました。初シングルでARAには申し訳ないですけれども、「その十何連勝はここでストップすることになるよ」と。俺は彼を新人だとは思っていませんので、「やるからには一プロレスラーとして潰しにいくから」と「潰しに来てくれ」と。
――このARA選手が連勝できた理由というのはどういうものがあるんですか。
TAKA:センスですね。本当にセンスの塊です。プロダンサーなのでやはり動きがキレキレなんです。すごく突拍子もない動きをヒュッヒュッとしてきますので。ただ、これまで武蔵や綾部と当たってたわけではありません。当たったことがあったとしてもタッグで少し当たるぐらいでしたので、トップの選手とのシングルというのは初めてです。自分でトップと言ってしまいましたけれども、やるからにはプロレスというものの重さを伝えたいです。
――これはTAKA代表自らがそういった部分を教え込むというところが注目の一戦になりそうですね。
TAKA:そうですね。
④QUEEN OF JTO戦の見所
▼QUEEN OF JTO戦
**<第5代QUEEN OF JTO>優字
vs
<挑戦者/ランキング3位>Aoi**
TAKA:次がQUEEN OF JTO。このデカイ優宇さんにともかが負けてベルトを取られて。何人か挑んだんですけれども、「これ誰も勝てねえな」と思いました。この大きさで何でもこなせてしまうので。力があるし、投げられるし関節もできる。これはもう頭を下げてベルトを返上してもらおうかなぐらいに思いました。ただ、Aoiがその10月の新木場で直接は取ってないですけれども、MICHIKOに勝ってその勢いでAoiが挑戦表明をして、「いいよ、やってやるよ」ということになったんです。もう余裕なんでしょうね。常に余裕の試合運びですので勝算は無いに等しいんですが、JTOルールはフォールがないので、関節技で勝負しなければいけない。丸め込みもなくてますます勝算が無い中でAoiが何を見せてくれるのか。間接も決まりそうにないような腕をしていますので。
――そうですね。決まりにくそうな対決ですよね。
TAKA:はい。ただAoiが何か秘密特訓をしているかもしれないので期待しています。これでダメであれば自分は試合後に控え室に行って頭下げます。
――試合の注目部分を聞きましたけれども、優宇選手についてのあずさ選手の見解は?実際に戦ってみてどうですか?
稲葉:本当はトーナメントで優宇さんと当たったんですけれども自分が欠場してしまってHisokAに代わったんです。その後、自分が復帰してから優宇さんと戦う機会があって、もうやばいです。
――重いですか?
稲葉:重いというか、戦ったことがない初めて食らったものばかりで…
――衝撃度が?
稲葉:やばかったです。タックルも人一倍、もっと何倍もの重さで一つ一つ重かったです。
――今、女子プロ界では重量級の上の方に来てる方ですからね。
TAKA:いや、本当に橋本千紘選手と優宇選手はトップ2でしょうね。ダントツですね。
――そうでしょうね。実際、HisokA選手は優宇選手どうでしたか?
TAKA:HisokAは頑張ったと思います。この体でぺちゃんこにされるかと思いきや、スルリスルリと固めて1回何かでエスケープ取ったんですよね。
HisokA:はい。
TAKA:それだけでも勝った気分になりました。3秒ぐらいで負けると思っていましたので。
――当たってみた感触はいかがでしたか。
HisokA:交通事故かと思いました。
――肉の壁みたいなところがありますよね。
HisokA:自分が2人いても体重差で勝てないぐらいですので。もうタックル一発で。
――ふっ飛ばされるんですか?
HisokA:そうです。もうすごいですよね、衝撃。バン!という感じで。
TAKA:交通事故に遭わずして交通事故に遭えたんですね。
HisokA:人生初交通事故という感じでした。
――そうですか。衝撃がすごかったですか。
HisokA:もう多分何をしても、関節をとっても、決まっていてももう持ち運ばれてしまうんです。半ばもう、「えー?」となりながら、ずっと困惑しながら試合をしていまいた。しかも自分はJTOルールで丸め込みもなかったので。
TAKA:いや、でも1個エスケープを取っただけでも俺は「お!」と思いました。
HisokA:代表がこう言ってくれているので。
TAKA:あずさは何もできなかったですから。
稲葉:私も頑張りましたよ。
――優宇選手は元々柔道をやられていて、プロレスと柔道の相性も良かったというところもありますね。海外で、東京女子を卒業してから一気にガタイも大きくなってすごくなりましたよね。試合数も多いですからだいぶその強さというのが上がってきましたよね。
TAKA:本当にヤバイです。
――Aoi選手がどのようにJTO女子の底力を見せてくれるのかというのも期待したいですね。
TAKA:そうですね。
➡次ページ(GIRLS リーグ決勝戦・J1リーグ決勝戦)へ続く
⑤GIRLS リーグ決勝戦・J1リーグ決勝戦
▼GIRLS リーグ決勝戦
柳川澄樺VS神楽ミサ
TAKA:今回の主軸になるGIRLS リーグならびに男子のJ1リーグ。この旗揚げ4年目にして通常ルールのタイトルができて、女子はGIRLSタイトル、男子は無差別級タイトルができたわけで、その決勝戦です。7月からゆっくりリーグ戦をやってきて、残った2人ですけれども。この女子の方、柳川澄樺VS神楽ミサです。デビューしたときは「わ~」という印象しかなかったです。「わ~、とんでもないのをデビューさせちゃったな。これはもうどうにもならんな」という選手でしたが、ちょうど彼女がデビューしたのが11月11日なので3周年になります。3周年にして2人でタイトル争うまでなったんだなと思うと感慨深いです。やはり他団体さんにいろいろ参戦するようになって確実に技術が上がりましたし、これと同期の今ガンプロのYuuRIがいますけれども。この間、そのYuuRIとミサと澄樺で函館で3wayをやったんです。一昔前であれば試合なんか成立しないだろうと思うところ、見事な試合をしたんです。「こいつらやっぱり成長したんだな」というのを感じました。何度かこの2人はシングルをやってきましたけれども、今のところほぼ五分五分なんです。この舞台でどちらが勝つのか、時の運かなとは思うんですけれども。どちらが勝っても確実に2人にしかできないいい試合をしてくれると思います。どちらが勝ってもこのGIRLSタイトルの初代王者にふさわしいと思いますので、いい試合になってくれればそれで良しです。
――HisokA選手からこの試合の勝者予想をお願いいたします。
HisokA:この間も代表に聞かれて、答えられなかったんですけれども。本当にどちらが勝つか分からないです。この2人の試合でどちらも勝っているところを見たことがあるんです。でも、今、ミサさんは2冠ではないんですね。
TAKA:この前、アイスリボンを落としてしまったんです。剥奪されてしまったんです。ただ、PURE-Jのベルトを持っています。
HisokA:シングルを巻いてるんですね。ですから、ミサさんが2冠に戻るのか、澄樺さんが…もう本当に分からなくて。
稲葉:分からないです。
HisokA:分からないですよね。
稲葉:はい。
――では、あずさ選手も同じような意見ですか?
稲葉:分からないんですけど、自分は一度ミサさんにこの前シングルで勝ったので。
TAKA:リーグ戦で勝ってるんです。
稲葉:ミサさんに勝ったので、ミサさんに勝ってもらってもう一度挑戦したいので、自分はミサさんに取ってもらいたいと思っています。
――そういう次に繋がるストーリーを視野に入れてできそうなのはありますね。
稲葉:はい。本当にミサさんを応援しています。
――先輩女子としてこのお二人というのはどういう存在ですか。
稲葉:自分は中学生の時に何度か練習に来た時にミサさんと澄樺さんも練習にいて、何回もいろいろなことを教えていただいて、本当にいい先輩という感じです。
――お姉さんという感じですか。
稲葉:はい。
――HisokA選手はどうですか。
HisokA:自分はアイスリボンさんとかに一緒に参戦させていただいたりして、結構あずさよりは接点がある先輩という感じなんですけれども。2人ともお姉さんという感じで本当にすごくいつも面倒を見ていただいていて、いろいろプロレスも教わることがあれば、プライベートでご飯にも連れていっていただいたりして本当にGIRLSのお姉さん2人という印象です。
▼J1リーグ決勝戦
<Aブロック代表>綾部 蓮
vs
<Bブロック代表>武蔵龍也
TAKA:最後はこれはもう男子の方の決勝戦です。もう堂々としたこのヘビー級2人が予想通りというとあれですけれども。本当は片方に私が立つ予定だったんすけれども立てなかったので。今年のJTOルールのJTOトーナメントでも同じ決勝戦だったんです。そこは龍也が勝って優勝したんですけれども、それの同一カードになりましたけれども今回は通常ルールということで。ただ、龍也は何でもこなしてしまうので、通常ルールでもキングと無差別級2冠王になってしまうのではないかと思いますが、蓮が最近は全日本にレギュラー参戦してだいぶ活躍しているので、その意地を見せてもらいたいと思っています。春に続いて2連敗だと面白くないなと思いつつ、はっきり言えばいつも言ってることなんですけれども、「いい試合になればそれでよし」と思っています。JTOルールはフォールがないので難しい戦いで、それでも大爆発させたので、ということは通常ルールでワンツースリーのルールがあればもっと爆発するのではないかと思います。後楽園がドドドドドッ!となるような、ド迫力の戦いをしてくれれば、もうどちらが勝ってもいいです。
――でも、このお二人は頼もしくなりましたね。
TAKA:そうですね。
――メインを張ったり、そういう気持ちの面でもJTOを引っ張っていくというような姿勢もそうですし。プロレスを経験していってメインを張るようになって、どんどん自信もついてきているような感じが見えますよね。
TAKA:間違いないですね。
――綾部選手も全日本で石川選手と組むようになって、ご自分の体の生かし方というような部分をすごい学んできているのではないかと思います。
TAKA:そうですね。
――そういうプロレスというルールの中で何か新しい戦いの幅を広げてくれれば、楽しみだなと思います。お二人はどちらが勝つと思いますか?
稲葉:本当に分からないです。
TAKA:興味ないでしょう?
稲葉:ありますよ。でもパワーがある人対パワーがある人の熱い対戦がすごく好きです。
――この重量級のぶつかり合いがいいですよね。
稲葉:そうなんです。すごく好きなんですけれども。蓮さんも頑張ってほしいですし、武蔵さんも頑張ってほしいですし。
――強いて言えば?
稲葉:でも武蔵さんです。
――その理由は?
稲葉:ベルトがすごく似合います。JTOの中で似合うという感じが自分はします。自分はですけれども。
――HisokA選手はどちらが勝つと思いますか?
HisokA:自分は当たり前なんですけれども、どちらとも試合も練習したことがないんです。
TAKA:接点がないんです。
――でも、試合は見ていますよね?
TAKA:試合、多分見てないですよ。興味ないんですよ。
HisokA:でも、自分の後の試合は正直見る時間があまりないんです。
――忙しいですからね。
HisokA:はい。
TAKA:あっても見ないんですよ。そういう奴です。興味ないんです。
HisokA:でも、確かに大きい体のぶつかり合いは女子だとあまり、それこそJTOでは見ないので。パワーファイターということは分かるんですけれども、何をやるかまでは分からないんです。
――分かりました。これ以上はやめましょう。
HisokA:ボロが出る前に。
――でも、女子の試合はいい形でまた盛り上げていってほしいと思います。ありがとうございます。
⑥JTO女子部門の勢い
――そして、各選手の活躍についてTAKA代表が見る今日来ていただいているお二人のお話をお願いします。
TAKA:2人というか、女子が今すごいんです。本当にほぼ毎日のようにどこからかオファーが来るんです。「何月何日、誰々出ませんか?」あるいは「選手借りられませんか?」というのがいろいろな団体から来ています。選手指名で来る場合もあるし、「誰か」という場合はとりあえずみんなにグループにボンと投げて空いてる人間を入れるんですけれども、すごいんです。みんなすごく売れっ子なんです。
――これはJTOブランドが技術力もそうだし、そういう業界内での信用を勝ち取ってきたということでしょうね。
TAKA:だといいんですけれども、本当に週末になるとほぼみんなどこかに出払って試合をしている感じなので、女子はすごいですね。集客力もついてきましたし。なので9月に女子だけで新木場をやって、来年1月6日にはSHINJUKU FACEで女子だけでやるんです。逆に言えば「男子頑張れ」というところです。女子は今本当に各団体、これなんてデビューして9カ月ぐらいですけれども、もう5、6団体出ていますし。HisokAも毎週、アイスリボンの週末に出ていますし。GIRLSはすごい勢いです。
――素晴らしい。実際に他団体に出てみてどういう感触ですか?
稲葉:また違うお客さんがいて、歓声も違うし、リングも違いますし。いつもは対JTOだったんですけれども、他の戦ったことがない選手と戦うのはまた新鮮だし自分がまた新たに成長できる感じがします。
――やはり楽しいですか?
稲葉:楽しいです。
――HisokA選手はいかがですか?
HisokA:他団体にはJTOにはいないような体格の人がいたり、使う技や年齢層もお客さんも違うので、少し違うことをいろいろ試してみることが楽しいですし、他団体に出るのはすごくありがたいです。
――若いし、2人ともキャリアがまだ浅いので、試合経験を積むことが多分一番今はいいんでしょうね。楽しいという部分が聞けるとTAKAさんはすごく嬉しいと思いますけどね。
HisokA:今は全部が楽しいです。
――知識というか技術の吸収のようなものもいろいろな形で得たりしますか?
HisokA:JTOで学ぶこともあるし、他団体で学ぶこともあるので、大事です。
――でも、女子部門がそれだけ行ってるということは、本当に可能性もすごくありますね。
TAKA:すごいです。今、いっぱい女子を増やそうとして、あの手この手を使って女子練習生を増やして今もう5人ぐらいいるんです。
稲葉:7人いますよ。
TAKA:そんなにいるんですか。自分で把握しきれないぐらいいるんです。ただ、みんながみんな毎回来てるわけではないので、常時来ているのは3、4人なんですけれども。このへんがデビューできれば来年はもっと女子だけの大会を増やして、1回目は新木場で1月に新宿、来年中に後楽園で女子だけの後楽園ができたらいいなと思っています。
――女子だけの後楽園ができたら相当すごいですね。
TAKA:いや、夢ではないと思います。むしろその方がうまくいく可能性があるので、「男子頑張れよ」と思います。
――だいぶ手応えを感じているんですね。
TAKA:女子に関してはありますね。女子は集客になりますので。
――でも、その中でも新しい方が今大会ではデビューされるということで、そっちの方でもテコ入れは非常にされてるということですか。
TAKA:ただ、今回女子のデビューがないんです。だから1月の新宿で1人ぐらいいけたらなというので今急ピッチに仕上げてはいるんですけれども。急いでも仕方がないので、そこはじっくり育てて行こうかなと思いつつ、いいのがドーンと来るかもしれないですし、それは分かりませんので。
⑦JTO今後の目指す方向性
――これからのJTOの目指す方向性ということでは、もう専業でやっていくプロレスラーを作るという目標をTAKA代表が掲げていましたけれども、現時点でJTOが目指す方向性というのはどのような感じでしょうか。
TAKA:プロレスだけで食べていけるというのは当たり前として、それは何となくもう自分の中でビジョンが見えてきているので、割と女子は早い段階で来年の今頃にはそうなっているのではないかと思うんですけれども。でも、男子もそうしていかなければいけないので、男子のテコ入れですね。試合に関しては体が大きい面では男子のほうが迫力あるんです。ただ残念ながら集客に結びついていないので。あとは他団体にもっと出て活躍できるように、何か色付けをもっとしなければいけないのかというのはあります。ただ、確実にみんな伸びてきていて試合数も増えてきていますので。あとは社長が頑張って大会を増やすということで、今年の後半はツアーをバンバン組んでみたいんです。
――本当に驚きのツアーでしたけれども。今度のツアーは年末までかなりの詰め込み具合ですね。
TAKA:そうですね。この10月にまず北海道に行ったんです。来月11月は四国があって、11月が東北です。東北初ツアーをやって12月は九州です。
――すごいですね。しかも本当に自分たちが主催となってやられる興行だということを聞いたので、これは相当TAKA代表自身がものすごく気合を入れたツアーになるのではないかなと思いましたけれども。
TAKA:はい。絶対的にするのは、絶対赤字にしないことです。赤字のギリギリの採算ラインを見て、ここからこうだったらいけるという中でやっているので、そこをこれからクリアするんですけれども。でも、できると思ってやっているので。これで我々規模の団体は一つ大コケしたら会社にとって大ダメージですので。まず最悪でもプラマイゼロ。できればすこしのプラスにできるように、あの手この手を考えて動いています。
――これ確かにいろんなところに今のJTOをお届けされるというところで、今後のファンの開拓にも繋がりますし、また次の選手発掘にも間違いなく繋がっていくと思いますので。これはぜひ採算ベースに乗せられるように。我々プロレスTODAYでも宣伝活動をしっかりとやらせていただきたいと思っております。
TAKA:はい。我々も毎年恒例でできるようにしたいと思います。
⑧後楽園大会に向けてメッセージ
――そうですね。最後にお三方に後楽園ホール大会についてのファンの方に向けてのメッセージいただいて、終了したいと思います。では、あずさ選手から行きましょうか。
TAKA:いいこと言えよ。
稲葉:はい。後楽園のですか。
――そうです、後楽園大会についてお願いします。
稲葉:自分はHisokAとウナギさんと組ませていただくんですけれども、対角には稲葉ともかがいます。もちろん山縣優さんとrhythmさんにも興味はあるんですけれども、やはり稲葉ともか、姉超えをしたいというのはデビュー前から決めていたので、絶対ここで姉超えをしてまた次に繋げられたらいいと思います。
――ではHisokA選手。
HisokA:自分はこれで大体1周年ぐらいになるんですけれども。そこでウナギさんと組めるということも同期のあずさと組めるということもすごく嬉しいことですし、対角の3人の先輩はもう本当に誰に勝っても次に繋がるカードだと思っています。次こそウナギさんと一緒に勝ちたいというのもあるし、あずさと一緒に勝ちたいというのもありますので、一緒に頑張りたいと思います。
――ありがとうございます。最後、TAKA代表お願いいたします。
TAKA:いい試合をするのは当たり前として、今なかなか大変な1000人超えを果たして、来年に繋げたいなと思います。試合に関してはもう自信しかないので、ぜひ多くの方に見ていただきたいなと思います。
――本日はどうもありがとうございました。
インタビュアー:山口義徳(プロレスTODAY総監督)
▼JTO公式ページ(11.10 後楽園ホール大会)