穴あき繊維で虫よけ服を製品化へ 岐阜大発のベンチャーが開発

製品について説明するファイバークレーズの長曽我部竣也社長=9月、岐阜市

 着るだけで虫が寄って来ない服を―。岐阜大学発のベンチャー、ファイバークレーズ(岐阜市)が、目に見えないほどの小さな穴をあけた繊維に、防虫などさまざまな薬剤の成分を閉じ込めた新素材を開発している。地元岐阜を中心に、東京や大阪などの企業とタッグを組み、来年3月末までの製品化を目指す。

 一般的に、繊維は穴があくと強度が落ちて不良品になる。ファイバークレーズは穴を髪の毛よりも小さくして繊維の強度を保ちながら、防虫や消臭、除菌といった薬剤の成分を閉じ込める技術を持つ。成分がなくなっても再び閉じ込めることができるため、何度でも利用できる。

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