川崎市の出版社「示現舎」がウェブサイトに被差別部落の地名や風景の写真などを掲載するのは「差別されない権利」に反するとして、大阪府の掲載された地域に住む70代男性が6日、示現舎の宮部龍彦代表に削除を求める仮処分を大阪地裁に申し立てた。男性は記者会見で「偏見をあおり差別を拡散する行為は許さない」と語った。
サイトには「人権探訪」という題名で、全国300地区以上の被差別部落を撮影し、住宅や施設をさらす記事が投稿されている。男性が削除を求める記事では、男性の住居を写したほか「部落の寺」「これは同和住宅」などと記した。部落解放同盟大阪府連は、大阪以外でも仮処分申し立てを検討していると明かした。