〈いしかわ百万石文化祭2023〉後期も名品ずらり 三の丸尚蔵館展7日から

場面替えした「春日権現験記絵 巻八」を確認する関係者=金沢市の石川県立美術館

 国民文化祭のメイン行事として金沢市の石川県立美術館と国立工芸館で開催中の「皇居三の丸尚蔵館(しょうぞうかん)収蔵品展」(北國新聞社共催)は7日、後期展がスタートする。6日は伊藤若冲(じゃくちゅう)の代表作である国宝「動植綵絵(どうしょくさいえ)」など一部作品の入れ替え作業が行われ、名品の数々が新たに展示された。

 同展は質、量ともに最大規模の地方巡回展で、前後期通じて国宝8点を含む116点が並ぶ。後期展では2割近くを入れ替える。

 全30幅の連作「動植綵絵」は前後期で2幅ずつ展示され、後期は「牡丹小禽図(ぼたんしょうきんず)」と「大鶏雌雄図(たいけいしゆうず)」の2幅が飾られる。鎌倉時代の大和(やまと)絵絵巻の最高峰とされる国宝「春日権現験記絵(かすがごんげんげんきえ) 巻八」は場面替えとなり、後半部分が公開される。

 国宝「金沢本万葉集」に代わって披露されるのは書聖王羲之(おうぎし)の模本。尚蔵館所蔵の「喪乱帖(そうらんじょう)」と前田育徳会所蔵の「孔侍中帖(こうじちゅうじょう)」(いずれも国宝)が並び、書聖の妙技を伝える。

 後期展は26日までで、入場料は一般1500円、大学生千円、高校生以下は無料。金沢城公園で開催中の「チームラボ金沢城光の祭」(北國新聞社特別協力)と入場料の相互割引を実施している。

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