福井村田製作所が新幹線駅前に研究開発センター 村田グループ技術者800人集約、2026年完成予定

福井村田製作所が北陸新幹線の越前たけふ駅前に建設する新研究開発センターの完成予想図(同社提供)

 福井村田製作所(本社福井県越前市岡本町、野村愼治社長)は11月6日、北陸新幹線の越前たけふ駅前(同市大屋町)に新研究開発センターを建設すると発表した。11月20日に着工し、2026年1月末の完成予定。将来的には村田製作所グループの研究者ら約800人が集まり、主力製品である積層セラミックコンデンサーの研究開発、人材育成の拠点を目指す。総工費約350億円を予定している。

 積層セラミックコンデンサーはスマートフォンやパソコン、自動車など幅広い用途で使われる極小の電子部品。センターの核となる研究開発用フロアには、実際の工場と同じ生産ラインを実験用に設置する。村田製作所野洲事業所(滋賀県)の原材料系の技術開発部門などとも連携しながら、新商品や新たな工法、材料の研究開発を進める。

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 鉄骨造り地上5階建てで、敷地面積約5万5千平方メートル、延べ床面積約4万2千平方メートル。開業当初は福井村田製作所の技術系プロパー社員約400人が移り、4~5年かけて村田製作所グループの国内外拠点から技術者約800人が集まって研究開発や研修に取り組む計画。

 野村社長はこの日、福井県庁を訪れ、杉本達治知事に計画を説明した。新センターの目的にものづくり拠点の強化、異業種との交流などを挙げた上で、技術者の専門育成の拠点とする考えを強調。「若いエンジニアの育成が将来の企業の競争力になる。国内外から技術者を集めて研究や研修を行い、海外拠点に新たな技術、工法、人材を展開していくマザーファクトリーの役割を果たす」と意欲を語った。

 また、建設地は越前市と県が新幹線駅周辺のまちづくりとして企業誘致を進めているエリアで、新センターは進出企業の第1号となる。野村社長は「駅周辺に人が行き来する施設ができてこないと、まちの魅力は変わらない。(新たな企業立地につながる)地域のトリガーになれるように努力する」と話していた。

 野村社長は越前市役所も訪れ、山田賢一市長に計画概要を説明した。

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