『忌み言葉』とは?絶対に使ってはいけないシーンや正しいマナー

大人のマナーとして知っておきたいタブー『忌み言葉』

大人として、家族や友人、同僚の慶事や弔辞に参加することも増えてきます。その際、大人のマナーとしてタブーである『忌み言葉』を理解しておくことが大事です。

忌み言葉とは、その場にふさわしくない縁起の悪い言葉を指します。お祝いの席で縁起の悪い言葉を発してしまうと、主役や周囲の人を不快な気持ちにさせてしまいますし、弔事では遺族や周囲の人をより悲しませてしまう恐れがあります。

このように忌み言葉を使うことで周囲の人を不快な気持ちにさせないためにも、忌み言葉を避け、その場に適した言葉選びを心がけましょう。

忌み言葉を使ってはいけないシーンは?

一般的に忌み言葉を使ってはいけないシーンとして、以下のような場が挙げられます。

  • 結婚式
  • お葬式
  • 誕生日
  • 出産祝い
  • 開業・開店祝い
  • 入学式・卒業式
  • 年賀状

お祝いの席やお葬式などの弔事、そして新年の挨拶に送る年賀状などもお祝い事に関連しているので、忌み言葉を使わないよう気をつけるべきです。

忌み言葉の事例と正しいマナーや言い換え表現を解説

では、具体的にどのような言葉が意味言葉に該当するのでしょうか。ここでは、忌み言葉の事例と言い換え表現などの正しいマナーを紹介します。その場に適した言葉を選べるよう、日頃からマナーの勉強に励みましょう。

1.不幸を連想させる言葉

慶事でも弔事でも不幸を連想させる言葉は使うべきではありません。「終わる」「死ぬ」「消す」「流す」「捨てる」などの言葉は、不幸を連想させるとして忌み言葉に当てはまります。

しかし、会話の中でこのような言葉を使わなければいけないシーンも登場するでしょう。その場合は、不幸を直接連想させやすい言葉ではなく、別の言い換え表現を使うことで配慮します。

例えば、「死ぬ」ではなく「逝去する」「旅立つ」、「終わる」ではなく「お開きにする」など、別の類似した表現方法をいくつか用意しておくと安心です。

2.別れを連想させる言葉

結婚式は新郎新婦の新たな門出を祝う場です。そんなシーンで別れを連想させる言葉を使ってしまうと、新郎新婦に配慮できていないと周囲から白い目で見られてしまいます。

直接的な表現である「別れる」や「離婚」はもちろん、「終わる」「切れる」「離れる」といった言葉も別れを連想させるため、結婚式においては忌み言葉に該当します。

例えば「スタートを切る」という言い方ではなく「スタートラインに立つ」と言い方を変えたり、「離れる」ではなく「離席する」など別の言い換え表現に直したりすると良いでしょう。

3.関係悪化を連想させる言葉

関係悪化を連想させる言葉もお祝いの席ではふさわしくありません。誕生日や入学式、卒業式、出産祝い、結婚式など、あらゆるお祝いの場で気をつけるべきです。

関係悪化を連想させる忌み言葉としては、「飽きる」「冷める」「嫌う」「泣く」「もめる」などの言葉が当てはまります。

「冷める」ではなく「温かいうちに」と言い換えたり、「泣く」ではなく感情表現(「感動した」「嬉しくて」など)に言い換えるなど、配慮しましょう。

4.重ね言葉

『重ね言葉』とは、同じ言葉を繰り返した言い方を指します。「いろいろ」や「重ね重ね」「度々」といった言葉や、「再び」「今一度」「また」という言葉が重ね言葉に当てはまります。

重ね言葉は同じ状況を繰り返すことを連想させるため、お葬式では不幸が再び起こることを、結婚式では再婚(離婚)を彷彿とさせるとしてタブー視されています。

「いろいろ」ではなく「たくさん」、「重ね重ね」ではなく「深く」、「また」や「今一度」ではなく「改めて」や「さらに」など、ネガティブな印象を受けない言葉に言い換えてください。

5.ネガティブな印象の言葉

大人のマナーとして、慶事や弔事ではネガティブな印象を抱く言葉は避けるべきです。ネガティブな言葉を使用してしまうと、慶事ではその場の空気を見出してしまいますし、弔事では周囲の人々により苦痛を与えてしまいます。

「つらい」「苦しい」「痛い」「面倒くさい」などの直接的なネガティブワードはもちろん、慶事において主役を悪く言うような言葉も避けるべきです。

忌み言葉の意味や事例を理解して慶事や弔事では避けよう

いかがでしたか。忌み言葉はその場の空気を乱さず、周囲の人に配慮するために理解しておきたいタブーマナーの1つです。慶事や弔事に参加する際は、改めて忌み言葉の事例や言い換え表現を確認し、その場のふさわしい言動を心がけましょう。

© 株式会社シュフーズ