性同一性障害特例法「違憲判決」受け対応へ総理

 岸田文雄総理は6日開いた政府与党連絡会議で性同一性障害の人が戸籍上の性別を変更する場合「生殖能力をなくす」手術を受ける必要を規定する「性同一性障害特例法」規定は憲法違反と最高裁で判決が出たのを受け「違憲判決を厳粛に受け止める必要がある」と述べた。

 そのうえで「政府としても様々な意見を踏まえ、与党の皆様とも十分に相談しながら、適切に対応してまいる所存です」と違憲規定について対応する考えを示し、自公に理解と協力を求めた。

 性同一性障害特例法では生殖能力をなくす手術が必要になっており、10月25日、最高裁大法廷の裁判官15人全員が一致して「憲法違反」と判決した。

 立憲民主党の長妻昭政調会長(元厚労大臣)は「党としての考え方をまとめて法案を準備している。議員立法だが、現行法が『違憲』となったわけだから政府は速やかに合憲となる法律を提示してほしい」と迅速な対応を政府に求めている。

 立憲は特例法の規定のうち(1)生殖機能がない(2)未成年の子がいない(3)変更後の性別の性器部分に似た外観があるとの3点について削除する方向で法案を準備している。(編集担当:森高龍二)
 

「政府としても様々な意見を踏まえ、与党の皆様とも十分に相談しながら、適切に対応してまいる所存です」と違憲規定について対応する考えを示した

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