クジラ生肉、1キロ最高80万円 下関、引退の「日新丸」が荷揚げ

1キロ80万円の値を付けたイワシクジラの生肉=7日未明、山口県下関市

 商業捕鯨で捕獲したイワシクジラの生肉が7日、山口県下関市の市場で競りにかけられ、尾びれの付け根辺りの希少部位「尾の身」が過去最高となる1キロ80万円の値を付けた。捕鯨母船「日新丸」の船団が最後の操業で荷揚げしたもので、昨年11月に同市で取引された最高値50万円を大幅に更新した。

 10月27~29日に根室沖で捕獲された3頭のイワシクジラの生肉計約2トンが市場に並んだ。大型クジラは洋上で冷凍するのが一般的だが、一度も凍らせない生肉は熟成が進んで濃厚なうまみが出るという。

 最高値で落札したのは水産加工・仲卸の山口。古谷隆二専務は「下関を盛り上げるために絶対落とそうと思っていた」と話した。

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