宇都宮市が11月から「帯状疱疹ワクチン」の接種費用を助成

 痛みやかゆみとともに発疹が帯状に現れる病気、帯状疱疹について宇都宮市は、11月からワクチンの接種費用を助成する取り組みを始めました。発症や重症化のリスクが高い50歳以上が対象です。

 帯状疱疹は、過去に感染した水ぼうそうのウイルスが疲労や年齢を重ねることで、免疫が低下したときなどに発症する感染症で重症化すると、視力の低下や顔面まひなどになる恐れもあるほか、高齢者は病気が治った後で神経痛になることがあります。発症のピークは70代で、80歳までに3人に1人が発症するとされています。

 ワクチンの助成をめぐっては、宇都宮市議会が市民団体からの陳情を採択したほか、宇都宮市医師会が市へ要望するなど、助成を求める声が寄せられていました。県内では、今年度(2023年度)から真岡市や那須塩原市などで行われていて、宇都宮市は県内の自治体で8番目です。

 対象は50歳以上の市民で、一度だけ利用できます。ワクチンは2種類あり、助成額は接種が1回で終わる生ワクチンは4千円で、効果が高いとされる不活化ワクチンは、接種2回で1回につき1万円です。費用は、現物給付方式で、助成額を引いた額を支払います。医療機関によって費用が異なりますが、約半額の助成となります。

 市は対象者約23万3千人のうち、今年度は約4600人が接種すると想定しています。

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