Sareeeが橋本千紘の「お前はただのカワイイ女子レスラー」に激高、岩田美香との王者対決制しリベンジ誓う

センダイガールズ(仙女)の後楽園ホール大会が5日に行われ、センダイガールズワールドシングル王者の岩田美香、シードリングBEYOND THE SEAシングル王者のSareeeが一騎打ちを行った。異なる団体のシングル王者対決はノンタイトル戦ながら意地がきっ抗。10分28秒、Sareeeが変形裏投げからの片エビ固めで3カウントを奪った。

序盤は蹴り技に苦しんだSareeeはエルボーで流れを押し戻した。跳び膝蹴り、コーナーポストからの三角蹴りと頭部への打撃で追い込まれたが、ソバットからのエルボーで対抗。横たわる相手を抜き上げるジャーマン、投網式スープレックスで流れを呼び込み、最後は得意の変形裏投げで試合を決めた。

Sareeeは「お前は仙女の顔ではない。仙女の顔は橋本千紘だ」と5月に行われたWWEからの日本復帰戦での一騎打ちで敗れた宿敵の名を挙げた。「私たちは橋本千紘を超えていない。だからお前も橋本を倒せ。そしたらシングマッチやろうよ。お前には一生負けないから」とゲキを飛ばした。

悔しそうに引き上げる岩田と入れ替わるように橋本がリングに登場。リベンジを誓うSareeeに対し「ハッキリ言うよ。Sareeeも岩田美香も橋本千紘を絶対に超えられない。手先だけでやっていて、技術がない。お前はただのカワイイ女子プロレスラーだ」と言い放った。激高するSareeeに対し「技術だけでなく心技体の全部が備わっていない。すぐカーッとなるチャンピオンは嫌だなあ」と上から目線でダメ出し。ひとりでリングに残ると「私はベルトにこだわっていない。ベルトがなくても強くなれるのが仙女。女子プロレスを私が引き上げていく」とファンに約束した。

Sareeeはバックステージで改めて橋本へのライバル心を吐露。「負けたままで終われない。岩田は橋本にまだ全然敵わない」と話しつつ「次は私がリベンジする番。カワイイ女子プロレスラー、は私が一番言われたくない言葉。まさかライバルの橋本に言われるとは。ショックでした。次はシングルで戦いたい」と闘志を口にした。

2019年に当時の王者、Sareeeへの挑戦が決定するも、自身の負傷で実現しなかった経緯を持つ岩田。今年9月に初の同王座戴冠を果たし、今試合の前哨戦で勝利するなど、長年の悔しさを晴らす機運は高まっていたが敗北。「仙女のチャンピオンとして、この結果は受け止めます」と神妙な表情を浮かべた。それでも「ベルトを持ったからといって、とんとん拍子に進むとは思っていない。今までにない王者の形があってもいい。相手が強いからこそ挑む」と自身の信念を語った。

リングを降りる際、橋本から「なに負けてるんだよ」と言われたという岩田は「これで折れることなく、成長した姿でまたぶつかりたい。この負けは無駄ではない。今日の全てを糧に、ベルトの価値を高めていきたい」と懸命に前を向いていた。

(よろず~ニュース・山本 鋼平)

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