「政治家女子48党」を「みんなでつくる党」に党名変更、大津綾香氏「炎上させてバズらせる政党から脱却する」

国政政党「政治家女子48党」代表の大津綾香氏が6日、都内で会見を開き、党名を「みんなでつくる党」に変更すると発表した。同日の臨時総会で有資格者30人中24人(委任状含む)が参加し、党規約、綱領・政策も一新した。政治団体「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏とともに同党の代表権を争う斉藤健一郎参院議員、また浜田聡同議員は総会を欠席した。

大津氏は「炎上させてバズらせるお騒がせ政党から脱却して、国政政党としてから真摯に政治に向き合う。立花(孝志)氏が党首の時期では、党名をころころ変え、奇抜な政見放送、『選挙は儲かる』という本来とは異なる、ある意味では政治をオモチャにした歴史を反省し、衆人環視でスケルトンな党運営を目指す」と、国政政党として9回目の党名変更の理由を説明。同日に総務省に事前審査を申し込み、登記申請はオンラインで終えた。

大津氏は「次世代を担う子どもたちが成長し持続可能な社会にする」ことを目標に、基本方針として「政治の透明化により国民の信頼を回復する」「税制の見直しで国民生活の支援と経済の活性化」「誰もが人としての権利が尊重される社会の実現」「社会制度の見直しで次世代にツケを残さない」「若者が参加したくなる政治づくり」を掲げた。

大津代表は旧体制の会計情報を調査した途中経過として「不法行為であると考えている」事案があり、「多数の不可解な入出金取引が確認されている」と立花氏を批判。多額の債務状況に関しても調査を進めており、債権者の住居情報など不審点が多くあり、慎重に協議を続けているとした。債権者側からの民事再生申し立てに関しては「適正か調査が行われている途中。是非を検討したい」「党として運営する資金が確保できるか。解党になるか破産になるかの瀬戸際」などと言及した。

立花氏からは誹謗中傷を多く受けていると主張し「立花孝志氏による脅迫、業務妨害に対して刑事告訴を含めて対応を検討している」と語った。大津氏の親族が経営する会社に殺害メールが届き、警察が対応していることも明かした。

党名には既存の政党を監視する意味合いも持たせた。「7カ月間の騒動で政治資金規正法はザル法だと分かった。政治家が自分でルールをつくって、歳費を決める自分で決めてあげる。選挙は儲かる。党が業者を抱えてキックバックで儲けるのができる選挙ビジネスの実態を知りました。企業献金を受けているのに、政党助成金を手にしている。みんなで見張っていかないと」と訴えた。

「みんなでつくる党」の略称は「みんな」「みんつく」のいずれかで検討中。今後については「党としては2年後の参院選が命綱。そこまでに党勢を拡大したい。そのために地方議員を増やすことから始めたい」と決意を口にした。

同党を巡っては、元党首の立花孝志氏がガーシー元参院議員の処分を受けて今年3月8日に引責辞任し、政治家女子48党への名称変更を発表。大津氏が党首に就いたが、双方が代表権を争う事態に進展。立花氏側は斉藤健一郎氏の代表権を主張し、党名を「NHKから国民を守る党」に変え、斉藤氏を党首とする届けを出していたが、9月に総務省が不受理を発表していた。

(よろず~ニュース編集部)

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