志賀町、入札制度見直し 町長逮捕の贈収賄事件受け 副町長、議会全協で説明

小泉容疑者の辞職願提出を受け開かれた町議会全員協議会=7日午前10時、志賀町役場

  ●「新町長の下で改革」

 志賀町発注の配水管工事の入札を巡る贈収賄事件で町長の小泉勝容疑者(57)=同町町(まち)=が受託収賄容疑で逮捕されたことを受け、町長職務代理者の庄田義則副町長は7日、町長が最低制限価格を決める町の入札制度を改める方針を示した。同日開かれた町議会全員協議会で説明した。変動型最低制限価格制度の導入などを念頭に「新町長の下で改革を進める」とした。

 小泉容疑者の辞職願提出を受けて開かれた全員協議会には、けがで入院中の1人を除く11人が出席し、午前10時から非公開で約40分行われた。

 福田晃悦議長が町長から辞職願が届いたことを報告し、町執行部が現行の入札制度を説明した。

 志賀町では予定価格130万円以上の工事の入札に最低制限価格が設定され、500万円未満の工事は副町長、500万円以上の工事は町長が、非公表の最低制限価格を決めている。

 協議会終了後、福田議長と会見に臨んだ庄田副町長は、町議から入札制度の改革を求める意見が多数出たとし、「人の手が入らないよう最低価格を決定できる仕組みを検討する。金沢市など他自治体の例を調べている」と述べた。導入時期については「新町長の下でできるだけ早期に」と述べた。

 福田議長は町政トップの不正に「議会としてしっかりチェックできなかったことは大いに反省すべき点だ。制度の変更を求めていく」と語った。

 小泉容疑者の辞職願提出を受け、志賀町では後任の町長を選ぶ選挙が年内に行われる。町選管は7日午後に日程を決める。

会見を終え、席を立つ庄田副町長(右)と福田町議会議長=7日午前11時20分、志賀町役場

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