全国初!つながったバスが自動で公道を走る実証実験開始 大型バスとの隊列も 自動大規模輸送時代に向けて

東広島市とJR西日本は7日、自動運転の連接バスと大型バスを公道で隊列走行させる全国で初めての実証実験を開始しました。

東広島市は2022年11月、JR西日本・広島大学とBRT(バス高速輸送)の導入に向けて連携協定を締結し、協議を重ねてきました。

11月7日に始まった実証実験では、JR西条駅と広島大学間の公道(ブールバール)を、前後の安全確保や車間距離の維持などを確認をしながら走ります。

これは、都市部での大規模輸送を見すえたもので、連接バスと大型バスを合わせると乗客定員は135人、隊列を組むと全体の長さは45mとなります。

バス前面には、前方にあるものとの距離や形を識別するLiDARセンサ、車線の色などを識別するためのステレオカメラ、さらに生き物が前にいるかどうかを確認する遠赤外線カメラが搭載され、バス上部には、現在のバスの位置をより正確に把握するための2種類のアンテナが搭載されています。

初日の7日は、ドライバーによる運転で走行ルートのデータを取り込み、8日からは、駅前など一部区間を除いて時速40kmの自動運転で走る予定です。

実験では、自動運転中にもテストドライバーが同乗する「自動運転レベル2」の状態ですが、やがては一定の条件下で全て自動で運転する「レベル4」を目指すということです。

とはいえ、JR西日本によりますと、将来的に運用が始まっても、乗客の介助などのため、先頭車両にはドライバーを乗せ、後続車両を無人化することが想定されています。

東広島市地域政策課 梅貴政 課長
「今回、実証実験する区間は、1日の中でも利用者の数が大きく変わります。こういった課題を解決するには、隊列を与した自動運転が非常に有効だと考えております。例えば、利用者が少ない時間は1台で走る。例えば、朝・夕のラッシュ時、たくさん利用される方がいらっしゃる時には隊列を組んでたくさんの人を運ぶ、こういったことが、将来的には1人の運転士さんで可能になる」

来年1月中旬には、一般の人を乗せた試乗会も予定していて、12月には、LINEでのインターネット予約が始まるということです。

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