「トンネルを抜けると呉の街」広島呉道路クレアラインで進む4車線化 トンネル工事も本格化「硬い岩盤を慎重に…」

広島の街の変化をお伝えする「広島・進化するマチ」―。きょうは、建設が進む広島呉道路についてお伝えします。西日本豪雨で大きな被害を受けた通称クレアラインですが、防災力を高めるための工事現場が公開されました。

小林康秀 キャスター
「広島呉道路の2車線のすぐ横で、さらに2車線を作る工事が行なわれています」

災害時に緊急物資の輸送 などに支障をきたさないよう道路を4車線に拡大する工事です。広島呉道路、通称「クレアライン」は、対面通行の自動車専用道路で1996年に開通しました。しかし…

5年前の西日本豪雨災害で道路の法面が崩落するなど80日間に渡り全線通行止めになりました。こうしたことから強靭な道路ネットワークの構築を目指して国が4車線化を決定しました。工事の対象は坂北インターチェンジから呉インターチェンジの12.2キロです。全区間で本格的な工事が始まったとして今回のマスコミ公開となりました。

近くに住宅街があったり、一般道が走っていたりする工事現場もあり、騒音や振動など住民に配慮しながら工事が進んでいます。

小林康秀 キャスター
「呉トンネルです。吉浦側でこの奥が呉市街地になります。8月に掘削が始まって、まだ入り口なので、爆薬を使った発破はできません。硬い岩盤を慎重に掘削していまして、総延長2376メートルのうち36メートル堀り進めています」

機械による掘削が進められていて、呉市側のトンネル出口は住宅街から近いため騒音や振動などに配慮し、こちらの吉浦側からのみ掘り進めています。

小林康秀 キャスター
「呉ポートピアパークの一角です。今回の工事では合わせて100万立法メートルの土が出ます。いったん、ここに集められて、接岸された船で出島に運ぶことになっています」

ネクスコ西日本広島工事事務所 諸岡伸 所長
「平成30年の7月豪雨災害が気になったのが背景として認識した、昨今、激甚化が頻発化しています。国民の生命財産を守り、経済活動を継続させていく、そういった中で4車線化事業を着実に進捗させていきたい」

総事業費はおよそ740億円。ネクスコ西日本は4車線工事の完成時期については公表できる段階ではないとしています。

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