「芽が出る」縁起物として正月料理に欠かせないクワイが、生産量日本一を誇る広島県福山市で初出荷を迎えました。
11月7日午前6時―。JA福山市では9戸の農家が収穫した、あわせて1616キロのクワイが、7段階の大きさに分けられた状態で運び込まれました。
初出荷を前にサイズの異なるクワイが入っていないかなど、検査員が品質を確認していました。ことしは去年より微増の合わせて130トンを見込んでいます。
福山くわい出荷組合 渡辺孝信 組合長
「全国の皆様方に食べていただきまして、縁起物の芽が出るクワイでございますので、来年はみなさま方がいい目が出るように祈っている」
そして、きょう披露されたのが「くわいケーキ」。消費拡大と産地の振興を目指して県の洋菓子協会に所属する5社が作りました。
2年の歳月を費やしたというケーキは、モンブランやタルトなどの5種類。洋菓子協会とJA福山市が手がけた「クワイのペースト」を使っています。
参加者
「さくさくしていてうまいなあ」
使ったのはサイズが小さいなどの理由で出荷できないクワイです。独特の苦みをハチミツやしょう油などで香りをつけて食べやすくしています。
生産者
「ここまで、おいしいスイーツに変わるとは…これからまだまだクワイを作っていく励みになるんじゃないかなと思います」
広島県洋菓子協会 橘高庸泰 副会長
「福山のクワイのおいしさがうまく伝えられたらなと思って、ケーキにして皆さんに召し上がっていただければ」
「くわいケーキ」は来年春ごろ、販売される予定です。