ACLグループ突破へ白星を! 甲府の篠田監督が2度目“ホーム国立”へ意欲「素晴らしい雰囲気のおかげで…」

[写真:©超ワールドサッカー]

ヴァンフォーレ甲府の篠田善之監督が、8日に国立競技場で行われるAFCチャンピオンズリーグ(ACL)グループH第4節の浙江FC(中国)戦へ向けて意気込んだ。

クラブ史上初のACLをJ2勢として、そしてホームゲームを東京は国立競技場で戦う甲府。初戦は敵地でオーストラリア王者のメルボルン・シティとドローに持ち込み、第2節は“ホーム国立”でタイ王者のブリーラムに勝利。見事、ACL初白星を掴んでいる。

しかし、先月25日に敵地で行われた第3節の浙江FC戦は0-2と敗戦し、1勝1分け1敗の勝ち点「4」でグループ2位。今回は浙江にリベンジして勝ち点「7」とし、グループステージ突破に向けて前進したいところだが、仮にも敗れるようなら突破に暗雲が立ち込めることとなる。

篠田監督は「浙江とは前回アウェイで敗れていますので、今回はホームで必ず勝ち点3をもぎ取るべく、チーム一丸となって臨めるよう、短い時間ではありますが、今日これからしっかり準備していきます。勝ち点3は簡単ではありませんが、1つ1つのプレーを大事にし、90分間走り抜けるよう、前向きに戦いたい」と決意を語った。

「浙江で警戒する選手は?」と問われると「まずは彼らのストロングであるセットプレーと高さに注意しています。オープンな展開にしてしまうと、前線のニャシャ・ムシェクウィ選手(36歳/元ジンバブエ代表FW)、サイドのジャン・エベラルド・クアシ選手(29歳/コートジボワール代表FW)といった、ドリブルで運べて自ら決め切れる恐い存在がいますので、ここも警戒したいです」と具体名を挙げた。

さらに「トップ下のフランコ・アンドリヤシェビッチ選手(32歳/元クロアチア代表MF)が良い形でボールを受けさせないようにすることも大事。オープンな展開になると、彼がボールを受ける回数も増えてしまうと思うので、我々は攻守でコンパクトさをキープしたいです」とした。

甲府は「負けたらグループステージ突破に暗雲が立ち込める」ACL浙江戦を8日に戦い、12日には中3日で「J1昇格プレーオフ進出が懸かった」J2最終節・モンテディオ山形戦(A)を戦うという、非常に大事な一週間の最中にいる。

この点について指揮官は「ACLもグループ突破のためには明日の勝利が必要。山形戦もプレーオフ進出のためには勝利が必要だと認識しています。選手たちには常日頃『目の前の一戦に集中するように』と伝えていますが、それは今週も変わりません」と、マインドに変化はないと強調する。

「どちらも大一番であることは間違いありません。でも、選手たちには固くなってほしくないですし、私も自信を持って選手をピッチへ送り出したい。難しいことではありますけども、なるべく良い精神状態、コンディションで目の前の一戦に臨みたいです」

また、前回の“ホーム国立”ブリーラム戦では、甲府サポーターのみならず、他のJクラブからもサポーターが集結。観客席でかつてない一体感が生まれた結果、甲府は90分に待望の先制点。1-0で勝利し、ACL初白星となった。

これについて、篠田監督も感銘を受けたようだ。

「いつも来てくださっている甲府サポの方々だけでなく、他クラブのサポーターの方々も目に入っていました」

「ACLという舞台もあって、普段とは異なる独特の雰囲気ですが、対戦相手にチャレンジしていく姿勢は変わりません。ただ、選手たちはあの声援を力に変えてプレーしましたし、素晴らしい雰囲気を作ってくださっているおかげで、選手たちが気持ちよくプレーできていると感じました」

ブリーラム戦では1万1802人が来場。勝ち点「3」がほしい明日の浙江戦もきっと、多くのサポーターがJ2、そして日本を代表して戦う甲府の後押しに訪れるだろう。

◆グループH順位表(第3節終了時点)
1.メルボルン・シティ「勝ち点7」+3
2.ヴァンフォーレ甲府「勝ち点4」-1
3.ブリーラム「勝ち点3」±0
3.浙江FC「勝ち点3」-2

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