山での遭難事故に備えて広島県警は、ウェブ上で位置情報の確認などができる「登山アプリ」の事業者と協定を締結しました。
県警と協定を結んだのは、登山アプリ「コンパス」と「YAMAP」を運営する事業者です。登山アプリでは、簡単に登山計画書の作成・共有や、遭難時に位置情報の確認ができます。
県警はこれまでにも「登山計画書」を警察署に提出して、遭難に備えることなどを呼びかけてきましたが、提出する人はほとんどいないといいます。今後は、登山者が下山しない場合、事前に予定を把握している家族や友人などから連絡を受けた警察が、アプリからの情報を基に迅速な捜索ができるようになることが期待されています。
山岳安全対策ネットワーク協議会 武川俊二 会長
「迅速に誰がどういうメンバーで事故に遭っているのか、行方不明になっているのか、下山していないのかということを、登山届をコンパス(アプリ)で出していくことによって、いち早く把握できるという点がメリットになります」
県警によりますと、ことし、県内の山で遭難したのは37人(去年同期比8人増加)で、このうち3人は亡くなっています。