高梁川水系 14日から取水制限 少雨で主要ダム貯水量が低下

河本ダム=2019年2月

 少雨のため高梁川水系(岡山県)の主要ダムの貯水量が低下しているとして、県内の流域自治体や企業でつくる「高梁川水系水利用協議会」(事務局・国土交通省岡山河川事務所)は7日、第1次の取水制限を14日から行うことを決めた。上水道を2%、工業用水を5%、農業用水を20%カットする。高梁川水系での取水制限は2008年以来15年ぶりとなる。

 流域内の降水量は9、10月が平年の2割程度にとどまり、主要6ダム(河本、高瀬川、小阪部川、新成羽川、千屋、三室川)の合計貯水率は42.6%(7日現在)。14日には渇水調整の目安である40%程度になる見込みという。

 協議会は7日、岡山市内で会議を開き、岡山県や流域の倉敷、総社市など構成機関の担当者が出席。岡山河川事務所が取水制限の実施案を示し、異論なく了承された。農業用水は畑と酪農に使用する場合、カット率を5%とする。

 県内の三大水系では、吉井川水系は十分な貯水量が確保されている一方、22年夏に取水制限を行った旭川水系は貯水率が48.1%(7日現在)で渇水の傾向にある。

 気象庁によると、岡山県の今後1カ月の降水量は平年並みの見込みとなっている。

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