有機食材で精進料理 南砺市で「五箇山御膳」を披露

五箇山御膳を紹介する西さん(左)と佐渡さん(右)=南砺市菅沼の五箇山合掌の里

 南砺市五箇山産の有機栽培の農作物を使った「五箇山御膳」のお披露目・試食会が7日、同市菅沼の五箇山合掌の里で開かれた。温泉旅館五箇山荘の元料理長佐渡一信さん(73)が監修し、サトイモ、赤カブ、ダイコンなどを使った精進料理(報恩講料理)をアレンジした。肉や卵、牛乳などを使わないビーガン料理として訪日外国人観光客にも発信する。

 南砺市は国の「有機農業産地づくり推進事業」を活用して、昨年度から3年間、五箇山で有機農業の普及に取り組む。にぎわい創出の一環で「五箇山御膳」の提供を計画し、佐渡さんが助言し、NPO法人雪峯倶楽部事務局長の西敬一さん(76)が調理した。

 朱色の輪島塗の器に大根飯、サトイモとエゴマのみそ、赤カブの酢の物、ジンダ(青大豆のすりつぶし)など8品が盛り付けられた。

 南砺市有機農業産地づくり検討会の関係者3人が試食した。日の出屋製菓産業(同市)の松邑瑠菜(まつむらるな)さん(33)は「薄味で野菜がおいしい。女性に人気が出ると思う」と評価した。西さんは「体にいい有機食材の良さを知ってもらえればうれしい」と話した。

 五箇山御膳は、12~18日に昼食で提供する。一人前4400円で、3日前の予約が必要。問い合わせは五箇山合掌の里=0763(67)3300=まで。

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