イスラエル、ガザ市中心部に侵攻 住宅密集地、民間人の被害拡大か

イスラエル軍の攻撃で、煙が立ち上るパレスチナ自治区ガザ市=7日(ロイター=共同)

 【エルサレム共同】イスラエルのガラント国防相は7日、パレスチナ自治区ガザ北部のガザ市中心部にイスラエル軍が南北から進軍し、イスラム組織ハマスを攻撃したと発表した。市街地で戦っているとも説明した。軍高官によると、部隊がガザ市中心部に入るのは初めて。地上侵攻が住宅密集地に及ぶ恐れが強まり、民間人への被害拡大が懸念される。

 米ニュースサイト、アクシオスは7日、バイデン大統領がイスラエルのネタニヤフ首相に対し、ハマスが拘束する人質の解放に向けて3日間の戦闘中断を要請したと報じた。6日の電話会談で伝達したが、ネタニヤフ氏はハマスへの不信感を理由に応じなかったという。

 ネタニヤフ氏は7日にも「人質の帰還なくして停戦はない」と改めて強調し、ガザへの燃料の搬入も拒否した。

 軍はガザ市をハマスの中核拠点と見なして包囲網を狭め、攻勢を強めている。ガラント氏は「(ハマスのガザ地区責任者)ヤヒヤ・シンワール氏は地下壕に隠れ、指揮系統が損なわれている」と述べた。

ガザ地区の地上侵攻に参加しているとされるイスラエル兵(イスラエル軍提供、ロイター=共同)

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